世界広しといえども狭かった

 あの後いろいろ遊びまくって、ただいま夜!!!!真夜中でございまーす!そんな遅い時間じゃねぇよ。


「うぃー、ただいま帰らんしちー」


 やること何もないんで、寝させていただきま。




 おっはー!今日はひっさしぶりにダンジョン行けるべー!!


「はっはーはー!今日もいい天気」


 空を見上げればゴタゴタした岩肌が。天気もクソもねぇーの。わら。

 ただいま、新宿ダンジョンの第七十一層で散歩中。


「うーんこの、何とも言えねぇびみょーなピクニック。楽しーなー」


 ゴブリンが岩陰から飛び出てきたが、頭を掴んでそのまま出てきた反対側の壁に向かって叩きつける。


「彼我の戦力差もわからん愚か者がァ!ウケケケケケケ」


 いろんなモンスターが突撃してくるが、投げて殴って蹴って叩いて弾いて潰して、片してく。

 爆笑しながらやってんの、よーわからんけどおもろなってきた。


「まじわらいー」


 さっきおっはーなんて言ったけど、多分今昼過ぎてる。時間経つのはやーい。

 適当にふらふらしてると、それなりに前方から戦闘音が響いてくる。


「ほ?誰ぞいるのら?」


 耳を立ててみる。

 あらあら、人が2人、数匹のモンスターと敵対ですか。いってみよー。




「あり?世界は意外と狭かったかー?」


「ん?おぉ!たなかっちー!!」


「!田中さん!こんにちは」


 水禍と彼方がいた。世界せまー。


「彼方ちゃんうれしそー!」


「そりゃそうですよ!数少ないお友達なんですから!」


 お友達ですからね。


「そうだ、たなかっち!いっしょに攻略進まねー?」


「おぉ、暇じゃけんいいべ」


 そろそろ1人は飽きてきたんだ。ナイスタイミング。


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