第6話
シリーズ本を貸すというのはどう言うことを現しているか分かるか?
そのシリーズ分彼女と昼休みに会わないといけないと言うことだ 。
2日に1回程僕のクラスに来ては、
「安くん!」
と本を貸りにくる 。それも計算のうちだったわけか 。
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平谷 樹
安に片桐が本を貸りるようになって少し経つと、片桐は
「自信がついてきた」「2年の時より距離が詰めれてる」と言い出した 。
ポジディブで何よりだ。当の安は凄い顔してるがな毎回 。
そして事件が起きたのは7月 。
『画像が送信されました 。』
『送った 。』
メッセージアプリの通知に浮かんだのはそれだけだった 。
そういえば片桐は今日海に行っていたな、(安を誘って断られてたっけ)と思いアプリを開くと……
そこにあったのは
砂辺に書かれた安と片桐の相合い傘
だった。
え、え?待って待って?これを?安に?送ったの!?!?!?
常人離れした考えに思考が停止する。
急いで安へメッセージを送った。
『災難で、お気持ちご察ししたくないです。』
『僕が今どんな気持ちだと思う?』
『あの人は正気なのか???』
『うん。だから気持ち察したくないって』
『そろそろ最終手段なんじゃん?』
____
片桐の行動が度を超え始め私はどうにか諦めてもらうと言う安の意見に乗ることにした。
周り(吹奏楽部以外)の人は「安くんは恋愛する気ないんだしやめとけば?」となんやかんや反対していた。
しかし、片桐の仲間は強かった、吹奏楽部はもちろん、先生まで味方につけていた。学年主任に各クラスの担任、学年の先生殆どに好きバレをして自分が安田優が好きであると公言していた。
生徒の恋愛事情に飢えている先生達は、それはもうニヤニヤして応援していた。
どうしたものか、、。
私は安と片桐(まぁ、だいたい 安→片桐)の連絡ツール的なのに使われることになった。災難だよなー。首突っ込まなければよかったよ。
引いているだとか安が伝えて欲しいことを私が伝えると言う、リストラを伝える担当みたいな凄い複雑な立場だった。
まぁ、伝えてもいまいち片桐には響かなかったけど(凄いメンタル)
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そこで、
…
…
…
私達は最後の手段として…恋人を作ろうと言う話になったのだ。
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