第4話 発達障害とうつ病

周知の通り、俺は発達障害を持っている。それは紛れもない事実なのだが、俺は数年前から孤立している。うちの愛央が甘えてもたまに顔が変わらない。それが今、就職して更に酷いことになっている。


これは、就職してから2ヶ月くらいのことであった。


あお「たっくん、これってこうでいいんだよね?」

たく「うん・・・」

あお「やっぱ元気ないね。うつ病かなぁ・・・」

たく「分かんねーよそれは」

あお「1ヶ月ぐらい元気ないよ。愛央が応援しても」

たく「無理しちゃってるからね」

あお「自覚あるのに休まないの?」

たく「気が張っちゃうから」

あお「ぎゅーってしてあげるから少し休もっ。家に帰ってさ」

たく「早退扱いになるから無理」

あお「パパはムリして働くなら家で休めって言ってるじゃん」

たく「じゃあ聞いてみよっか」

昭仁「話は聞かせてもらった」

あお「えっ!?」

たく「ちっす」

昭仁「ちっす。いいよ。無理して働かなくて。在宅とかもありだから」

たく「正直かなり辛い・・・」

昭仁「寝ていいよ。無理してたんだら」

たく「定時退社になるの?」

昭仁「お前ら二人正社員だからクビになることはないよ。クビにするやついたら俺がそいつを降格にするから。もともと特別有給で休み扱いにできる日を作ってあるからそれを使うのもありだし。定時退社でいいよ」

たく「じゃあとりあえず明日それ使わせて」

昭仁「いいよ」


そして翌日、特別有給休暇により俺と愛央は1日休みになった。あいちゃんを幼稚園に送ってそのあと愛央と二人で病院に行って先生に事情を話すと・・・


先生「匠くんね、うつ病」

たく「ほんまですか・・・」

あお「たっくん、どうしたらいいですか」

先生「ふたりとも落ち着いて。まずは、仕事を休みたくないんだったら在宅ワークに変更してもらうこと。そうするだけで休めるときはすぐ休めるから。あとは、たまに外出てリフレッシュするといいかもね」

あお「あんまりお買い物とか行かないほうがいいですか?」

先生「うん、やっぱね休むことが大事だから。あとうつ病の人って自殺しやすくなるから気をつけて」

たく「はっ?えまじか・・・」

先生「頭が疲れてるだけだから大丈夫。それに、匠くんのような発達の人でうつ病を患ってる人もいるから安心して。まずは薬出しておくから、これを毎日飲みきってね」

たく「あっはいわかりました」

先生「あと愛央ちゃん、匠くんが辛くなったりしたら、あなたがサポートしてあげてね」

あお「はい!」


家に帰ると父ちゃんが待っていた。俺はコーヒーを用意し、結果を話した。


昭仁「うつか?」

たく「確定」

昭仁「在宅にする?」

あお「私もそっちがいいと思う」

たく「在宅でいっか」

昭仁「おっけ。あとで書類持ってくるから、それ書いてな」

たく「おっけ。あ、コーヒーおかわりいる?」

昭仁「あ、じゃあビールくれ」

たく「あほくさ。缶ビール350と500どっち?」

昭仁「さんごーまるでいいよ。あんま飲むと俺仕事できなくなるから。つまみある?」

たく「俺エナドリ飲むから枝豆つまもか。ほい、乾杯」

あお「たっくん愛央も〜!」

たく「あるよ。泣いたら可愛くないぞ」

あお「うん!」


愛央も含んで3人でそのままゆっくりお昼ご飯。俺は食べないけど、久しぶりに家族団らんの時間だ。あいちゃんは幼稚園で今頃お弁当を食べているはず。


あお「ん〜!!美味しい〜♡」

たく「あんま上手くねぇけど」

あお「たっくんのご飯はいつ食べても美味しいの!ね!パパ!」

昭仁「確かに美味しいな。匠って料理上手かったっけ?」

たく「あいちゃん愛央の朝飯作ってたら上手くなった説」

あお「絶対そうだよっ!」


思えば俺料理なんか上手くなかったんだわ。でも愛央たちにどうしたら美味しいって言ってもらえるか考えてたら上手くなったんだよな。


あお「今度さ、愛央が応援するからとびっきり美味しいご飯作って!」

たく「いいけど、材料どうすんの?また麻婆豆腐にすんの?」

あお「えっ、今日やる?」

たく「別にどっちでもいいけど」

あお「できるならやりたいな!」

たく「いいけど」

あお「じゃあ着替えなきゃ。チアの服に」


それから約2時間後、俺が部屋で休んでいると親父が先述の書類を持ってきた。俺はそれを書いて、しばらくの間在宅となったのであった。その頃ずっと栄養失調レベルに物を食べなかった俺に、愛央が心配して昼飯を買ってきてくれた。


あお「たーべーてっ♪」

たく「何買ってきた」

あお「たっくんが食べられるやつ」

たく「マジじゃねぇか・・・」

あお「絶対食べられるからっ♡」

たく「ほー?ん・・・・おっ、うめぇ」

あお「ね!おいしいでしょ!」

たく「愛央、探したの?」

あお「うん!」

たく「ありがと」


偏食気味だった俺は愛央に感謝してずっと食べた。時々、愛央にあげたりして二人で楽しんだのだ。

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