6話 新感覚




「…ね、ねえ」







ガタッ!!!








       え?




  俺は今何を見ているのだろう





「旭くんって、何で前髪伸ばしてるの?!」






  そんなに必死に前髪の話…?






「き、切った方が似合うんじゃあ ないかな?」









「……何を根拠に…」クスッ










「だーーかーーらーー」






…後ろから声がする とても聞き慣れた






「お前実はイケメンなんじゃね?って気になってんだよ女子たちも」









「ナイス片岡!!」










「特に理由はねーんだろ?」






      特にないな





   あ…今なら俺、変われるかな







「……切るか 帰り付き合えよ?」ふっ










「え?ちょ、切ったらマジやばくない?」ヒソ…









「話するとあんな感じなんだ…俺様系?!やばい…てか俳優のあの人に似てない?」ヒソッ







「親友が取られちまわないようにしねーとな」ガハハッ










「……俺は物じゃないんだがな?」はあ…





    クラスの雰囲気も悪くはない 


 必要最低限だった会話も今じゃ考えれない



     これが普通の高校生か…


何も問題を起こさず平穏に…




「旭… あいつうざくね?」






「女共も見る目ねえなぁ あんな暗い奴」






「ちょーうぜえわ…何かふっかけようぜ」ギャハハッ



     過ごしていきたい……



       平穏に!!









《game over〜♪》




「よっしゃ!!明日俺にメロンパンな?旭」




   …また負けた 俺のゲームなのに





「わかったよ お前ほんと上手いのな」











「俺ん家 兄貴がいたからよよくやってたんだ対戦系の」












「へえ…俺 一人っ子だからちょっと羨ましいな やっぱ賑やかだろ?」












「…………ああ すっげえ賑やかだったよ」ははっ






      何かあったのか?






「それより旭 今度髪きってから一緒に服見に行こうぜ!俺が見繕ってやんよ」











「まーたその話かよ はいはいわかったよ」






今日の帰りに髪を切る流れになってたが



なんだか友達連れて散髪が気恥ずかしかった







ピリリリリッ…ピリリリリッ……






「はいあs《ちょっとなんでそんな風に出るののよ蒼ちゃん!連絡くる人はわたしぐらいでしょ!」







   まだ名乗ってないし…





「旭?どした??」ガラッ…











「あっ りy《え?!人来てるのなら挨拶しなきゃね》……ごめん人来るわ」











「あまじ?なら俺全然帰るぜ 今度家呼ぶぜ!」










「おう 悪いなありがと」







ガチャガチャ…







         ?!






「………はあ…ごめんあんま驚かないで」










「……へ?」







バダンッ!








「…蒼葉!」









「…え?」









「久しぶり 母さん」












「ええええええええええええええ?!?!」











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