5話 帰り道
「あーさひっ 帰ろーぜ?」
「え?片岡くんうちらと帰ろーよ?」
「わりーな俺は旭とかえっから!」ちーっす
「え?旭ってあいつ?」ヒソッ
「片岡くんと似合わなくない?」
ピクッ…
「おい…旭のこと悪く言ったか?」ギロ
…………あいつ…
「えっ…だって旭?ってすごい陰キャだ…し…?」
「ね、ねえ!帰ろうよもう…」うぅ…
早坂さん…
「日和……マジになってバカみたい 行こう」
「…いいのに別に」
「よし!行けるぜ旭」ははっ
なんか 嬉しい
「…片岡…ジュースでも奢ってやるよ」
「まじ?!よっしゃ!!俺炭酸がいいな〜」
「大事に飲めよ」ははっ
ガラガラ… パタンッ…
「……旭くんって声だけかっこいいって思ってたけど…」
「チラッと見えたけど顔も結構イケメンだよね?!髪の毛切ってくれないかなー!!」
「旭の好きな食べ物は?」
「…ハンバーグかな」
「へー!育ち良さそうだからもっと高価なもんかと思ってたわ俺でも作れるな」ははっ
「どこからそう思ったんだ?」
育ちがいいかは知らないが 裕福ではある
「シャーペン その腕時計 あとメガネ」
「………」キョトン
「あと高嶺ってところだな!!俺は端だから普通の住宅街だけどよ」
ただの持ち物で判断して ドヤ顔か…
「…………ははっ」あははっ
「んだよ旭〜」
「ほら、スーパー行こう…あ、夕飯買い出しもついでにいい?」
「おう!付き合うぜ荷物持ち!」
「あー、いやそんな沢山じゃないんだ俺一人暮らしだからさ」
「……え?そうなのか?」
ウィーーン
いらっしゃいませ〜!
「ああ。親は海外でさ 」
「へー…俺今度遊び行っていい?」
「…いいよいつでも来いよ」ははっ
楽しいこいつといると
「よっしゃ!家もちけーかな?」
「んー、どうだろうな 俺の家は近くにショッピングモールができ始めてる」
「まじ?!チャリで10分くらいだ!」
「…近いのか遠いのか」ははっ
「ん?結構節約してんのな 母親から貰ってねえの?金」
「貰ってる でもある分には困らないし」
「偉いな 俺も見習わなきゃ」ははっ
「明日うち来る?ここでまた何か買って夕飯でも」
少し前の俺からしたら考えない単語が
スラスラと出てくる 不思議だ
「まじ?!すっげー楽しそう!」
「…俺さ お前と仲良くなるまで学校なんて単位取るためだけに行ってたけど…お前ともっと楽しい学校生活送りたい」
「…あさ、ひぃ…」ボロボロッ
「おいおいなんで泣いてんだよ…だからさ自分の為にもお前の為にも、見た目とか変わりたいんだ」
「ぐっ…ふ、俺 手伝うぜ!旭はイケメンだしモッテモテになるぞ〜!」ははっ
「イケメンだといいな…ほらハンカチ使え」
「そーいうとこもだぜ旭さん」ははっ
「おお〜!ここな!旭の家!」
「ああ、明日迷うなよ?」
「これそうだ!こんなに高えマンションだとすぐ分かるぜ」ははっ
「じゃあまたな 片岡」
「またな!旭!朝も一緒に帰ろうぜ!」
「朝も一緒に行こうぜ だろそこは」ははっ
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