第11話 映画観たあとLINEした
家で恋愛映画を観た。面白かった。
主人公の二人は別れてしまうお話だったけど終始明るくて最後まで面白かったし切なかった。後主演の菅田将暉がすごく良かった。この余韻を消したくなくて二つのことをすることにした。
一つは散歩。
一つは元カノへLINE。
「元気してる?」って気の利かない言葉だったけど結構円満に別れたのでそんなに気持ち悪くないと思う。
外に出るともう日は沈みかけてて、ちょっと暗かったけど涼しくてちょうど良かった。川のほとりを歩いて公園に行こう。決めた。
川を見るとふと別れ話をした時のこと、ていうかされた時のことを思い出した。
僕は最初「別れたくない」っていったんだっけ。菅田将暉も作中で言ってたな。
「じゃあ、あの時の僕は菅田将暉か」
違う、やめろ気持ち悪い。
川の近くの住宅街を抜ける。夫婦、家族、家庭。
公園に着くと日はすっかり沈んでいるのに意外にもまだ遊んでいる親子がいた。
「僕は君とどうなりたかったんだろうねー」
いかんいかん、また気持ち悪くなってしまう。
独り言にツッコミ入れて、また思い出す。
君と別れてから他の子に告白されたし、好きかも?て思ったりした子も居たけど結局色々あって付き合わなかった。
公園の照明が僕の笑顔を照らしてる。
ダメだ僕はやっぱ気持ち悪い。
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