捜索と未知の生物

 ここは、セイマ達が転移してきた世界。


 あれからセイマは、スタナシアを探す為、もと来た道を引き返していた。


(この辺りだと思うんだけど。ん~いないなぁ。スタナシアはどこにいるんだろう?)


 セイマは、辺りを見渡しながら歩いていたると、草むらに隠れているスタナシアをみつけ立ち止まった。


「あっ!スタナシア。ここにいたのか」


 その声を聞きスタナシアは、セイマの方へと視線を向けた。


「セイマ。……どうしたの?」


 スタナシアは不思議に思い問いかけた。


「どうしたのって。スタナシアがいなくなったから、引き返してきたんだけど。はぁ~でも無事でよかったぁ」


 そう言うとセイマは、ヘナヘナと地面に座りこんだ。


「セイマ。……大丈夫?」


 そう言いながらスタナシアはセイマを覗き込んだ。


「ああ。俺は平気だけど。スタナシアはここで何をしてるんだ?」


 セイマがそう聞くとスタナシアは、虹色の毛虫の行列を指差した。


「あのね。綺麗な虫さん……見てたの」


 スタナシアがそう言うと、セイマはそれをみて微かに笑みを浮かべた。


「虹色の毛虫かぁ。確かに変わってるな。こっちの世界にはまだ見たこともないようないろんなものがあるんだろうなぁ」


 セイマは満面の笑みを浮かべ空を見上げた。


(色々なものかぁ。どんなものかな?楽しみだなぁ)


 スタナシアは空を見上げ両手を広げ空高く掲げた。


 そしてその後、セイマとスタナシアは、再び東南東を目指し歩きだした。

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