第3話 闇の中でこんにちは 三
どうやらわたし宛のメッセージが用意されていたようだ。やっとこの状況を
ようこそ、コボルトの世界へ
あなたはコボルトの求めに応じて召喚されました!(拍手)
ここにいるコボルトたちはヒトに
あなたが選ばれた理由は「たまたま」です(笑)。人が良さそうというより、ちゃんとコボルトたちと向き合って相手をしてもらえそうなヒトとして選びました。
このコボルトたちとヒトとのはじめての交流です。ヒトという
それと、召喚は期限付きです。たった3時間です。時間がきたら元の世界に戻りますので心配は無用です。むしろ短い時間だから有効に使ってください。あなたにとっても素晴らしい時間になることを心より願っています。
最後にこの手紙の下にある
親愛なるQより
この紋章に触れれば言葉がわかるのか……。
スマートフォンのロックを解除するように紋章に指をあてると、羊皮紙が次第に暖かくなっていく。と思った
「びっくりしたぁ!」
すでに煙は消えているというのに
「しゃべった!」
今のはわたしじゃない。まわりにいたコボルトの言葉だった。コボルトたちの聞き取ったヒトの言葉はわたしの
「はじめまして……」
「みなさんに召喚いただきましたヒトです。わたしは特別ではなくてヒトの中でも平均的な個体だと思います。短い時間のようですがよろしくお願いいたします。それと成人の女性です」
ざわざわとすることもなく、ひとことも聞き逃すまいという感じで話を聞いてくれているコボルトさんたち。このまま制限時間まで私が話し続けるのは勘弁なのではあるが反応を待つよりほかもない。
「はじめましてヒト。わたしたちはコボルトです。」
うん、中学校の
たしかに目の前にいるのは
「それで……、どういった御用向きで召喚いただいたんでしょうか?」
全くもってとんでもない状況だけど危害を加えられる状況にはないみたいだし
「はい、ヒトには教えていただきたいことがあります。」
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