南都編 閑話 聖霊様ランド?

ハリスくん達のキャラデザが公開されました♪

(詳しくは近況ノートで)


閑話回はこれにて一旦終了~次からは本編に戻りますm(_ _)m


―・―・―・―・―


「閣下!南都に建設する大掛かりな施設の構想が練り上がりました!」

「お、おう、部屋に入ってくるなり興奮した顔で近寄ってくるのは止めろ、非常に気持ちが悪いから」

「こんな可愛い女の子に向かって気持ち悪いは酷すぎると思いますよ!?あっ、もしかしてそういうプレイですか?ていうかその膝枕係はおいくらくらい払えば変わっていただけるのでしょうか?」

「薄々感じてるんだけど姉って俺のことをドSだと思ってるふしがあるよな?そしてヤマナシ姉が膝枕係を拝命するにはまだまだ包容力と太もものむっちり感・・・いや、忙しくしてるはずなのに商国で出会った頃より見た目でわかる程度には肉付きが良くなってないか?」

「だってここん家のご飯が美味しすぎて・・・」


『ヤマナシ百貨店王都支店』の開店を急ピッチで進めるために従業員の教育に忙しいヤマナシマリアンが特に何もすることがないのでトゥニャサの膝枕でダラダラしていた俺の前に現れる。

朝から南都の往復してるし昼からは王城に出向かないといけないからただの昼休みなんだけどね?

大丈夫!平日の昼間っからゴロゴロしてるけど飲酒はしてないからセーフ!何の言い訳なんだそれは。

あと、最近この屋敷にも馴染んできたからかヤマナシ姉がちょっと図々しくなってきた気がする。


あれかな?「くっ、あの女はお家の役に立たなくもないので言いがかりを付けて追い出すことも出来ないのです。ハリスと一緒に仕事をしている姿が業腹なのです」とヘルミーナ嬢が悔しそうに呟いてたのが何か関係在るのかな?

そして幼女の独り言とは思えない腹黒いモノを感じ取れる発言だけど彼女はもともとそんな感じだったので気にしてはいけない。

知り合った当時はあんなに愛らしい天使みたいな子だったのにっ!

・・・果たしてその記憶は本物なのだろうか?


「てかダリア地区の開発でそんな余裕はないだろうに・・・ちゃんと睡眠時間は穫れてるのか?」

「はい!大丈夫です!むしろいつ閣下にお呼び出し頂いてもそのお召にお答えできるように夕食後は自室で全裸待機しております!」

「そうか、とりあえず風邪をひかないようにだけ気をつけてな。それで、大掛かりな施設とは一体何だ?」

「お呼び出し予定などは入らないんですかそうですか・・・。はい、私の国にあった娯楽施設なのですが遊園地、いえ、テーマパークを造るのはどうかと思いましてご提案させていただきます!ああ、テーマパークと言うのはですね――」


そこから始まる遊園地&テーマパークの細かな説明。

ヤマナシ姉、間違いなく俺のことを転生者及び転移者だと思ってるはずなんだけどその事に関しては絶対に口には出さないし、一貫して日本、地球のことは知らないものとして行動するんだよね。

少しおちゃらけて見せてはいるけど女子高生らしからぬ老獪な部分があるし元女子高生的な意味での、俺がまったく気づかないような情報力も侮れないしヘルミーナ嬢の言うようにマジ追い出すことの出来ない人材に成長してきている。


さすがにサニタリー用品を作らされたのはびっくりしたけどな!

お姉様方もうちのみんなも喜んでくれてるからいいんだけどさ・・・男には説明が生々しすぎるんだよ!

もっとオブラートとか○ン○ー○とかで包めよ!

ちなみに伏せ字の中身は『ガンダーラ』である。ガンダーラでナニを包み込むつもりなんだよ・・・。

そしていくらなんでもウー○ナ○ザーは作らねぇよ!

・・・もうちょっと詳しく構造と使用方法の説明だけは聞いておこうかな?


「ふむ、つまり貴族の隠居地としての価値の強化と金持ちの旅行者を集めるための大掛かりな施設か」

「ご明察です閣下。王都からは高速道路・・・南都までの一本道がすでにございますので魔導車での送迎が今すぐにでも可能ですし、商国との間にある山脈にもトンネルを掘られるご予定なのでしょう?」

「し、商国と王国が道で繋がるのですか!?」


静かに俺の頭を優しく撫でていたトゥニャサが驚いた声をあげる。

うん、ずっと膝枕の体勢のままだったんだ俺。身内だけとは言えさすがに感じが悪すぎるからそろそろ体を起こすか。


「それでですね、施設のコンセプトといたしまして聖霊様を前面に押し出そうかと思っておりまして」

「うん?娯楽施設と受け取っていたのだが宗教施設、大規模な教会でも建てるのか?」

「いえいえ、あくまでも娯楽施設ですよ?そもそも王国では『六聖霊教』、一部の民からは『フィオーラ教』とも呼ばれているみたいですけど、聖霊様信仰が強くなってきてるじゃないですか?」

「フィオーラ教に関しては俺が本人から寝室で甘い感じの折檻を受けるからこの家で口にだすのは控えてね?」

「それもう完全にそういうプレイじゃないですか!私も混ぜてくださいよっ!・・・ではなくてですね、少しずつではありますが国民の光神教よりの改宗も進んでいますよね?」


うん、まぁ進んでるというかコッソリと進めてるんだけどね?

だって光神教ってか教国、大々的には公表してないけど仮想敵国、むしろ本命の敵国だからさ。


「なのでこのさい小さな子供のころから洗脳・・・ではなく刷り込み・・・でもなく、聖霊様を身近に感じてもらってさらなる信仰心を勝ち取るのもありかなーなんて?」

「うん、まぁ言いたいことはわからなくもないが非常に人聞きが悪いから洗脳とか言うな。それで、具体的にはどのような施設になるんだ?」

「そうですね、まずはパーク内を各聖霊様に対応した6つのエリアに分けます!」


マリアン嬢いわく


「光の聖霊様エリアでは心優しいホブゴブリンやアト○ク=ナクアを題材とした3D映像や上映を中心に」

光の聖霊と3D映像の関連性!

俺はギリ理解できてもこの国の人間にはわからねぇよ!

幻影魔法で出来なくもないと思うけどやっぱりそれほど光の聖霊関係ないわ!

あとア○ラクナンタラって名伏し難い神話の蜘蛛の神様だよな?


「水の聖霊様エリア・・・どっちにしよう・・・いや、いっそ両方・・・というわけでサメがゾンビになって機械化した上で空を飛んで水芸するオペラです!」

具体的な映像がまったく思い浮かばねぇよ・・・そして空を飛んだ時点で水の聖霊関係なくね?

さらにオペラって、そのゾンビ機械サメは歌うのか?

普通にゴーレムでできそうだけど何にしても属性過多すぎだろ!


「火の聖霊様エリアでは都市火災の危険性を体感してもらえるアトラクションです!熱で濡れた体も乾かせますし冬場は暖もとれますので一石二鳥です!」

火事の体験とかこの世界の人間は普通に大パニック起こすわ!

あと水エリアの尻拭いさせるのやめろや!


「土の聖霊様エリア・・・土・・・土・・・ああ!車に乗った配管工が物を投げつけながら追いかけてきます!」

それもうただの迷惑行為が度を超したあおり運転じゃねぇか・・・。

マッドマックスな感じの犬ぞりに追いかけられる幼女の映像が頭に浮かんだわ。


「風の聖霊様エリアでは密林の中を船で進みます!滝から落ちたりもします!そのままでは風要素が希薄なのでワイバーンとか飛ばしてください」

希薄どころか皆無なんだよなぁ。

むしろジェットコースター的なものの出番ではないだろうか?

あっ、いっそそこでサメを飛ばしておけばいいんじゃね?


「最後は闇の聖霊様エリア・・・どうします?」

「知らねぇよ!!」

レストランと土産物屋でも建てとけ!!


てかどうみてもU○Jだよなそれ・・・。


―・―・―・―・―


そう、ヤマナシ姉は関西人なのでランド派ではなくスタジオ派なのだ!

(作者がランドに行ったことがないだけとも・・・)


スタジオって自分が年パス買ってた頃は空いてたから夕方には待ち時間ゼロでジュ○シック・ワールドループとか出来たんだよなぁ。

バックドラフトとか平日ならオールタイム待ち時間なしみたいなものだったし。

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