南都開発記?
南都編 その1 商国でのいろいろ・・・前編
新章突入そうそうで更新が遅れまして申し訳ございませんm(_ _)m
書籍化作業のため現在頭の中が『昔のハリスくんと純情なフィオーラ嬢と純粋なリリアナ嬢』の不器用な恋模様モードとなっておりまして・・・。
近いうちには絵師様の発表などもさせて頂ければと思っております♪
―・―・―・―・―
ディアノ商会で今後の細かな話を詰めた後、エルドベーレでエオリアの父ちゃんにちょこっとだけ挨拶をしてそのまま王都のお屋敷まで帰宅・・・してすぐに南都までドーリスのお迎えに向かってまた帰宅。
最初から南都経由で家に帰ったほうが早かった?いや、今回は人数が多かったからさ、魔力不足になったりしたらカッコ悪いじゃないですか・・・。
屋敷に戻って一番に駆けてきたのはもちろん
「おかえりさないだワン!!」
勝手に住み着いているわん子である。語尾は本当にそれで良いのかわん子?
助走をつけて飛びかかってきたのでそのままの勢いで後ろに投げ飛ばしておく。
てかうちってちびシア殿下を筆頭にそこそこの人数が勝手に住み着いてるよな・・・こっちで「やっぱり実家が一番」みたいな顔してる黒い皇女様とか帝国から一緒に来た地味子とかその他メンバーとかさ。
てかわん子の喜び方が完全に元気な大型犬なんだけど。嬉ションとかしてないよなこいつ・・・。
「むぅ・・・先を越されたのです!ハリス、おかえりなさいの抱っこなのです!」
「おかえりなのよ?んっ!」
「お帰り、お土産は何かしら?」
二番手はいつも通りのヘルミーナ嬢、首元にしがみついてくるので抱えてクルクルもいつも通り。
そしてそれを真似するちびシア殿下。ヴィオラは少し遠慮がちである。
いや、とくに違和感はないけどヴィオラは一応成人組なんだけどね?
「貴女は相変わらず長期のお出かけの際には必ず女性を帯同して帰ってきますね?」
「ハリスちゃん、今回のその人は危険じゃないかなっておねぇちゃまのゴーストが囁いてるよ?」
「無事で何よりだね。見知らぬ人が多いけど商国でもまたいろいろと問題を起こしてきたのかい?」
最後に少し落ち着いた三人が・・・ちょっと呆れた雰囲気ながらも笑顔で出迎えてくれる。あと何処ででも俺が何かしらをやらかしてるみたいに言うのは止めてね?
ほとんど・・・半分くらいは・・・三割程度は巻き込まれてるだけだからね?一応やらかしてると認識はしている俺なのである。
うん、こうやって全員の顔を見ることが出来たらちゃんとお家に帰ってきた!って実感が湧くよな!
「じゃあ俺はこれからフィオーラとリリアナとヴェルフィーナとドーリスに積もる話があるから夕食は各自で自由にとるように」
「どうして私をはぶいたのよっ!」
いや、だってそっちチームのお子様は寝室に連れ込めないじゃないですか・・・。
「ああ、エリーナとクロエは」
「もちろん参加させていただきたいですっ!」
「畏まりました旦那様」
「ちげぇよ・・・今日を含めて3日間休暇にするからゆっくり休んでくれ。あと・・・アイリーン、そっちにいるヤマナシ姉弟とハフィダーザ家族がしばらく屋敷に滞在することになるから部屋の用意と案内を頼む。トゥニャサは・・・奥に部屋を用意するように」
「畏まりましたご主人さま」
ん?アイリーン?ほら、北都組のメイドさんでド変態のあの人。変態が多すぎてどの人かわからない?確かに。
俺が下着用の布を探していた時にパンツの共有をしようとした人だな。
採用したつもりはなかったんだけど気付けばうちに居たんだよ。
さて、何はともあれまずは奥さんとのスキンシップの時間からだな!・・・もちろんヴィオラも付いてきた。
ハリスと共に旅をしためいめいが自室に戻り、またメイドに案内された後の屋敷の玄関ホール。
「えっ?私完全に忘れられてる!?ハリス様っ!?」
今回は勇者姉弟は覚えられていたが代わりに忘れられたセルティナであった。
「太陽が・・・とても黄色いなぁ」
「何を言ってるのだ?はやく朝ごはんにするのだ!」
いろいろと疲れ果てて俺だけ疲労困憊の翌日。朝食をねだるミヅキを筆頭に奥さんは全員元気である。
・・・ん?なんか一人だけ『ズーン』って感じで影を纏ってる人がいるんだけど・・・ああ、白い人か。
「てかどうしてうちにいるの?」
「一緒に帰ってきたじゃないですか!?うう・・・昨日あれからスティアーシャ様がくるまでだれも気づいてくれなかったんですよ!?」
知らんがな。
まぁ今日は昼から王城に商国の件を報告に出向く予定だからその際に連れていけばいいか。
てかスティアーシャ皇女を様付けで呼んでるって、同じ皇女同士だけどいつの間にかちゃんとしたマウンティングが完了してるんだ?
などと考えながらお城に使者を出してドーリスに膝枕をしてもらってトゥニャサに果物をあーんしてもらったりしながらリビング(家族専用広間)でダラダラと過ごしてたんだけど・・・。
「閣下、国王陛下以下皆様がみえられました」
「そんな気はしてたよ・・・」
相変わらず昼飯時にうちに集まる義父と義兄だった。
いつも通り「全員食いすぎじゃね?」と微妙に心配になる量のごはんをたいらげたみんなが揃って会議室に移動。もちろん一緒に商国に出向いていたスティアーシャや商国から連れてきたハフィダーザ(の家族以外)も参加している。
ヘルミーナ嬢はまぁアレだからソレだけどちびシア殿下はヴィオラと一緒に外で遊んでてもいいと思うよ?
「えー、ご足労ありがとうございますと感謝すべきなのか、それとも陛下と王太子殿下が王城より揃って出られる危険性を注意すべきなのか少々迷ってしまいますが・・・アルティール商業連合国家郡の視察より帰国いたしました」
「確かに陛下はあまり出歩くべきでな無いな。無事の帰国、何よりだ」
「うむ、何かあれば国家の大事だからな。見知らぬ者が何人かいるようだが?」
「そうなのである!食せる果実が減るのである!変わった食べ物はあったのであるか?」
「それを言うなら卿らもであろうが!?次からはわし一人で来るようにしよう」
「ハリスは私ではなく陛下に気軽に出歩くなと言っていると思うのですがね!?」
むしろ全員に言ってるんだと気づいて?
代表して商国での出来事をアリシアが詳しく説明、その後ハフィダーザが情報の補足と商国の現状を話す。
「・・・そうか、やはりキャスパールが関わっていたか・・・スティアーシャ皇女にはいらぬ手間をかけさせてしまった事を謝罪しよう」
いつもの少しおちゃらけた雰囲気も影を潜め、沈痛な表情の国王陛下がスティアーシャに頭を下げる。もしかしてとは思っていただろうけど第二王子も血の繋がった息子だからね?第三王子とは違い今回は国家に対する反逆だったからどうすることも出来なかったからなぁ・・・もちろん俺には何の責任も無いので反省などはしていないしする必要も無いと思っている。
「陛下、その様な真似はおやめください、私も嫁いできたからには王国の人間、そして同じ夫に嫁いだアリシア王女とは姉妹も同然でありますれば陛下は我が義父、国の為になるよう動くのは当然のことにございます」
「わ、私もです!私もソレです!」
「本当にハリスは良い嫁を持ったな、いや、なんとも羨ましい限り」
「そうですね、うちの妹と娘を筆頭にどちらのご令嬢も素晴らしい奥方ばかりだね」
畏まり頭を下げる黒い人と慌てて追従する白い人。
いや、黒い人は見学に来てるだけで白い人はただの捕虜だからね?
あと王太子とコーネリウス様は俺が娶らなければ二人の皇女が自分のところに回ってくるので押し付けようと必死である。
そしてサラッとヘルミーナ嬢を混ぜることにも余念がないと言う。
「しかし商国の政治形態まで替えてくるとはなんとも・・・それでそちらの女性が新たに商首となったサムサール殿のお孫さん?貴族には居ない感じの慎ましやかなひとだね?」
「雰囲気的にはコーネリウス様の奥方様と似てるでしょう?」
「いや、うちのはほら、アレだから・・・」
「後でお母様にお手紙をしたためておきますね?」
「ミーナ!?お父さん今日はちゃんとフォローしたよね!?」
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