南の都編 その15 2世帯通り越して5世帯住宅?
むっちゃ気合い入れて1日に2村~3村の引っ越し作業を頑張っただけで終わった8月。
引っ越し作業だけじゃなく引っ越しした大量の領民に配るそこそこ膨大な量の食料などに生活物資の手配とかもあったからむっちゃ忙しかったからね?
まぁそっち(物資)の方はエオリアと愉快な仲間達がやってくれたんだけどさ。
新しい家臣団、エオリアが集めてくれた人材に関しては能力的にはまったく問題はなさそうで実にありがたい。
性格?・・・ちょっと詳しく知りたくないのでまだ深く関わってないです・・・。
だって先立って『クセがすごい』とか釘を刺されてるんだよ?南都のお城が出来るまではそっとこのまま放置しておきたいじゃないですか。
そして領地を返還して家臣団に加わった元南部領主。思ったよりも使えなくもないらしい。
むしろ指示するより指示される立場になって能力を発揮した人材も多いみたいだ。
後は代替わりした長男次男にそこそこ有能な人物も居るみたいだしさ。
うん、言い方は悪いけどヘルミーナ嬢の案を飲んで早めに処置しておいて良かったと思おう。早めのパブ○ンだな。
ヴィーゼン(ヴァイデ男爵領、加増された元ラモー男爵領含む)に関しては飛び地として治める案もあったんだけど面倒くさ・・・ゴホン、あまり欲張るのは良くないのでフリューネ侯爵家に移譲することに。
最初はラフレーズ伯爵家に・・・と思ってたんだけどグリューデン卿(エオリアパパ)が「後々何らかの揉め事が発生しそうな土地を押し付けるのは止めて?」と涙目で遠慮してきたので侯爵家直轄になった。
まぁお塩関係の話になるもんね?寄り親だけじゃなく塩ギルドと&元締め(ヴァンブス公爵家)も居るし収入は増えるけど普通は手を出すのを躊躇うわな。
心配の種だった領民に関しては結局ヴィーゼンの領民全員(新しく入った衛兵隊含む、もちろんダーク姉妹も)が新領地まで引っ越すことになった。
いや、現状まだ新都の住民がゼロだから有り難いんだけど土地に思い入れとか・・・そんなに無いと。
住居とか全部建て替えちゃったし、農業も春野菜と夏野菜の収穫くらいしかしてないし、その他の産業に関しては人が足りなくて手つかずだったし、何よりも行き詰まって(死にかけて?)いた時にヴィオラと俺以外は誰も手を差し伸べなかったしで村に対してそこまでの思い入れもなさそうだもんなぁ。
ああ、代々のお墓の移転は任せて欲しい。ウサギさんにお願いしてご先祖様(のお骨)は各ご家庭ごとに集まって(箱に入って)いただいて一緒にお引越しするから。
てか城塞都市にするとなるとお墓にそんなにスペース取れない・・・こともないけど人口が増えていく・・・かもしれないのを考えると何らかの理由(精霊様を中心としたこじつけ)を付けて土葬から火葬に切り替えて集団墓地(言い方は悪いけどご家庭ごとに分けたコインロッカーみたいな建物)にしてしまうか。
お祈りとかお参りもしやすくなるし、伝染病の発生率とかも減らせそうだしさ。
いきなりの団地暮らしにご先祖様も驚くかもしれないけど賑やかになったと我慢してもらおう。
・・・後日談ではあるけどこの件(火葬に変更)に関しては副葬品の必要も無くなるので特に問題なく納得してもらえた。
てことで話は本題に変わって新領地の『南都ルシメル(仮)』である。
好きに造って良いとの証書は貰ってあるけど一応計画段階で設計図は提出しておいたほうが後々の問題が発生しなさそうなので国王陛下にお伺いを立てることに。
もちろん王様だけじゃなく奥さんのご実家からもいっぱい集まって来たんだけどね?
家を建てるだけなのに上級貴族全員参加状態である。
「ほう、この中央にあるのが南都の屋敷・・・いや、これ城だろ?どう考えても城だろ?広さだけでも王城の何倍もあるだろ?」
「一から街ごと造りますので土地の確保だけは容易に出来ますので」
「ふむ、城を中心として東西南北に区域分けすると。王都側になる北方面が商業地区、西が工業地区、南が貴族地区・・・ここまではまぁ解る、だが東の『迷宮地区』とは一体何なのか?現地で新しい迷宮を発見したのかな?」
「いえ、発見したわけではなく造ろうかと」
「迷宮を・・・造る?」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「新しく見つけました!」
「もう遅いわ!!」
「相変わらずだねぇハリスは・・・いや、普通なら戯言で済む話なんだけどハリスの言うことだからねぇ」
「そもそも迷宮とは造れるモノだったのであるか?」
迷宮。
ほら、男爵領の衛兵を鍛えるのにそこそこの数の迷宮を制覇したじゃないですか?
その時にそこそこの数の迷宮核(コア)が集まったじゃないですか?
今までいぢる暇も無いので時空庫で死蔵してたけど魔導板さん曰くそこそこ簡単に迷宮を新造出来る、なおかつ内容を自由に設定可能らしいんだよ。
だからそれで『魔物の出ない迷宮』つまり鉱山とか農業のプランテーションを作ろうかなと。
「人が迷宮を管理出来るなどと・・・その様な話今まで聞いたこともなかったのだが?」
「そもそも迷宮を踏破したという前例が国内国外問わずほぼ無いですから」
「年明けから今まででそこそこの数の踏破報告が上がっておりますがな」
「すべてラポーム候関連であるがな」
だって、他に誰も、迷宮の奥まで進もうとする人が、居ないんだもの。
探索者とか言ってもみんな日銭稼ぎの日雇い労働となんら変わらない夢の無い仕事なんだよね・・・。
「ま、まぁその辺は完成してから直接見てもらうようなこともある・・・様なない様な?」
「いや、流石にそれは見せてもらいたいのだがな?」
「むしろ北都にある迷宮も踏破して置き換えて欲しいんだけど?」
「西都も・・・いや、婿殿が均してくれた大草原をどうにかしてからであるかな!」
「東都は・・・元ヴァイデ男爵領の引き継ぎで忙しいな」
「他所には舅孝行してるのに王都だけ何もないのは狡いのではないだろうか?」
そんなジト目でみられても困るんだけどね?
てか王都ってもうほぼ完成されてるから何かを壊さないと手の入れようもないじゃないですか。
「ああ、城内か城から近い貴族地区にキーファー家の隠居所を頼むぞ」
「・・・はい?いやいやいや、どうして南都に北の公爵家の隠居所なんです?」
「だって・・・俺だって・・・孫娘と遊んだりとかしたいんだもん・・・」
厳つすぎる顔で「だもん」とか止めて?
そしてまだ生まれる気配すらないのに孫娘限定は何故なんだぜ?
「閣下には既にヘルミーナ嬢がいらっしゃるじゃないですか・・・」
「・・・あれは・・・ちょっと・・・フィオーラに似て怖い」
「父上、流石にミーナはあれほど怖くはありませんよ?だよねハリス?」
「どう返答しても禍根が残る問いかけは控えてもらってもいいですかね?」
ふ、二人共とってもカワイイですヨー?
「キーファー家の隠居所を建てるなら先に王家の保養所も建てるべきなのではないだろうか?」
「キーファー家だけというのは狡いのである!ヴァンブス家のも用意して欲しいのである!」
「ついでにフリューネ家の物も頼むよ」
「世間的には私が王家と上級貴族から人質を取ったと思われそうで物凄く嫌なんですけど・・・?」
勝手に城の図面に丸印を付けて名前を書き込まないでもらえますかね?先着順とかじゃないので。
そもそもキーファー家以外は跡継ぎの方が・・・ねぇ?
大丈夫なんです?・・・すぐの話ではないから大丈夫だと。
「ま、まぁその辺も前向きに検討させていただきます・・・」
あくまでも検討、そう、考えるだけなんだからねっ!
―・―・―・―・―
少し間が空いてしまいましたがエタってないんだからねっ!
いや、ちょっとマリッジブルー(ハリス君の結婚まで行っちゃったので気が抜けた)と言いますか・・・仕事終わりに連日ぽへーっとなってしまってました(笑)
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