深淵に沈んだ歴史(ボツになったストーリー)その1

何の連絡も無しに消息が途絶えてると思われているどうも、あかむらさきです。

ちなみに名前は『あか・むらさき』ではなく『あかむら・さき』です。

うん、凄まじくどうでもいい話だな・・・。


て事で(?)生存報告&それだけだと叱られそうなので最近の章のボツノートなどなどを。


Q:何故最近のものなの?

A:古いのは普通に消しちゃったから。


もちろんボツ作品で本編とは一切何の関わりもないものですので飛ばして頂いてオッケーです♪


―・―・―・―・―


『新しい同居人編 その25 それはとても邪悪な者たちだった』前後の話になるはずだった・・・ような気がする

(海の話はおっさんとの釣りのお話で再利用)



各ご家庭に色違いの馬車をお届けした後はヴィーゼンの水道橋の上に腰掛けてのんびりと海を見つめる。

さすが師走って感じで妙に忙しかったから今日は何があっても完全にオフの日なのだ。

いや、真冬に高い所に登ったら風でびゅーびゅーで寒いのなんの。でも男だから一度決めたらやり通さないとな!!

そう、俺は、この水道橋の上で、1日オフを満喫しきってみせるのだっ!!


まぁそれから半時間も経たないうちに『部屋にコタツもあるしやっぱり戻ろうかな?』と思い出した頃・・・あれはなんだろう?

ここ(浜辺)まではまだかなりの距離がありそうだけど船かな?てか・・・船?

港もないこんな寒村に遠目で見てもそれなりに帆の数があるのがわかるような大型船が?

速度も落とさずまっすぐこちらに向かってくるし難破船って感じでもないしな。


うん、非常にうさんくさい。そして俺がたまたま海を見てる時にたまたま船がやって来たのを発見するとかどれだけの確率なんだよ・・・。

てか1隻じゃないな。3隻・・・5隻・・・全部で8隻かな?大商人でもあの規模の船団はそうそう組めないだろう。

ぼーっとしてる場合じゃねぇなコレ、領民全員に聞こえるように連絡用の風魔法で『全員作業の手を止めて大至急領主の館まで集まるように!』と告げる。

水道橋に隣接する工場から何事かと走って出てきた面々がこちらを見上げて頭を下げた後、速やかに言われた通りの行動を開始する。


走って丘の上に移動していく集団と入れ替わりでやってきたのはもちろん2人の黒い人。

水道橋の上に立つ俺を見つけるとすぐに階段を駆け上がってきた。


「いきなり住民を集めたようだがどうかしたのかハリス?また焼き肉か?」

「今回はそこそこ緊迫感のある声出してたよね?あれ、見えてるだろ?」

「あれ・・・船でありますか?それもかなりの大きさが有るように見受けられますが」

「船だと?海賊か?それともどこぞの海軍か?」

「まだそこまではわからないけど十中八九味方ではないだろうな。遊びに来るにはちょっと大仰過ぎる規模の船団だし。何にしても勧告はしておかないと舐められるよな」


少しずつ船影ははっきりしてきてはいるがまだ距離がある船団に声を届ける。


『あー、あー、領海に侵入してきた所属不明の船団に告げる。ここはキルシブリテ王国、ヴァイデ男爵領、ヴィーゼンの領海である!即座に帆を下ろし投錨して停船した上で白旗を揚げよ!即座に帆を下ろし投錨して停船した上で白旗を揚げよ!なお即刻受け入れない場合は全船破壊する!そうだな、制限時間は100数える間だ!』


「ハリス、ここで少し大きい声をだしたところで向こうまでは聞こえないのではないだろうか?」

「いや、ちゃんと魔法使ってるからね?てかさっき聞いたよね?領内に大きい声が流れたよね?」

「ああ!あれは魔法だったのか!!思いきり大声で叫んだのかと」

「の○太くんは相変わらずポンコツさんだなぁ」

「私は気付いてました!なんかこう・・・してるんだろうなって思ってました!」


てかこの前新領の方で人を呼び集める時も使ったよね?何なの?領民が勝手に集まってきたと思ってたの?

そしてサーラ嬢の感想はいつでもふわっとしてるんだよなぁ。

そしてこちらに向かいどんどんと進んでくる船。止まれと言われて止まる犯罪者はいないよな。


3本マストの大型船・・・確か地球のガレオン船って500人とか600人とか乗れるんだよな?

半分だとしても250人から300人、8隻だから2000人超えかよ。


「よし、100数えたし沈めよう」


沈め方?


・まずは魔法で船団の真ん中に大きな渦を発生させます。


以上。

半日くらい渦を巻かせたままで放置しておいたら乗員全員死ぬだろ、たぶん。


「荒ぶる海の神よ。三叉の矛を持つ荒ぶる海の神よ。・・・以下略。魔法合成、風と水、巨大な渦潮を100m先に作成、船団の中心部に向かい前進のち任意に消滅させるまでその場で停止」

「いや、そんな適当な詠唱で魔法が」

「閣下!海が、目の前の海がいきなり回りだしました!!」



(ボツ理由)

この展開だと白い人(皇国の皇女様)が溺れ死んでしまうから。

いや、あの人、本来の予定だともっと活躍するはずだったんだよ?

コメントで気付かれてた方がいらっしゃったように赤と白でアリシア王女のライバル的な位置で・・・。

なのにさらっとフェードアウトしちゃったと言う・・・テヘッ☆


―・―・―・―・―


『新しい年編 その4 5人揃って!!』の別バージョン



もちろん選ぶのは世間体よりもにゃんこなんだけどな!


「よーしよーしよーし、わしゃわしゃわしゃわしゃ~ぬしはういやつじゃのう、ういやつじゃのう~」


そこに猫が居たならば全力で愛でる、それが下僕の勤めではないだろうか?

『な~ご・・・ふみゃ~』とか鳴きながらゴロゴロいってるにゃんこ、とっても可愛いです!!

目の前でアリシア王女が状況について行けずオロオロしてるけど気にしない。

薄っすらと精霊の存在を知覚しているフィオーラ嬢が『あいつ・・・やりやがった・・・』みたいな顔で目元を押さえちゃってるけど気にしない。

そして大多数の人間は俺からスッと目を逸した。


「・・・いきなり満面の笑みで奇行に走るのは止めようね?ちなみにそれは何をしてるのかな?」

「何と言われても困るが、丁度いい言葉があるのでこう言っておこう、猫可愛がりをしていると」

「何もない空間を可愛がるとか君はとてつもない未来に生きてるんだね・・・」

「そうだな、何も無い様に見えるかもしれないな、お前の中ではな!」

「そっと逸らされた世間様の視線をもっと感じて?」


話しかけてきたのはもちろんエオリア。

少なくとも俺なら『エア猫可愛がり中の人間』には絶対に話しかけないぞ?むしろ次回からは敬語で接するようにするまである。

そしてそんな俺達に向かって近寄ってくる一つの人影。

てか無表情で目をいっぱいまで見開いてゆっくり歩いてくるとか非常に怖いです。

小柄な10歳くらいの女の子、赤い髪に赤い瞳だからアリシア王女のお身内なのかな?


「貴方は精霊様が視える、いえ、精霊様に触れられるの?」

「いえ、これはただの奇行です」

「自分で認めちゃったよ」


「貴方は精霊様が視える、いえ、精霊様に触れられるの?」

「ですのでこれはただの予行練習です」

「何の練習なのさ」


「貴方は精霊様が視える、いえ、精霊様に触れられるの?」

「これってアレか、選択肢が有るようで無いやつ、『はい』を選ぶまで進行しないタイプのイベントか?」

「イベントって何なのさ」


「私も精霊様が視える、でも触れない」

「ちょっと話が進んだと思ったらイタい子全開な感じの電波発言来たな・・・そして特に同意を得ずに俺を同類認定するのは止めるんだ」

「いや、はたから見てたら君のほうが酷いからね?」


エオリア、いちいち間(あい)の手を入れてくるんじゃない。

さて・・・どうしよう?誘惑に負けて我慢しきれなかった俺が全部悪いんだけどさ。

後まわりから『な、殿下と同じ様に精霊様が視えるだと!?』とか聞こえてきてるけど。


「ハリス、お前は精霊様が視えるのか!?」

「アリシア殿下、そのくだりはもうそこの幼女とやりましたので」

「妹とヤったのか!?」

「ちょっと王女様やけどすいません・・・しばくぞ?」


(ボツ理由)

妹姫、キャラがとっても濃いんだよね・・・。

なので出るくると完全にアリシア王女を食ってしまうと言う。

全く意識していないのに、そして作者的にはそこそこお気に入りなのに何故か影が薄いアリシア王女・・・。

あと幼女がすでにいっぱいいるので。

関係ないけどヘルミーナ嬢のお友達です。


―・―・―・―・―


『新しい年編 その12 えっ、聞き耳立ててたの!?』の別バージョン



そして翌日。なんだかんだ色々なことを考えながらゴソゴソとしてたら寝不足がパネェ。

自慰?してねぇわ。むしろこっちの世界に来てからまったくしてねぇわ。

特に最近はミヅキが一緒に寝てることが多いからまったくそんな気分にならないと言う。

前の異世界?ノーコメントでお願いします。

蛇神様って祟り神のイメージが強いけど再生の神様でもあるじゃないですか?だからなのか一緒に寝ると妙に朝から体調が良い気がするんだよな。


おそらくプラセボだと思われるミヅキ効果は置いておいて、新年一発目の朝食である。

特に和食が好きだったわけでもおせちに何らかのこだわりがあるわけでもないので少し豪華な普通の朝ごはん。

少し豪華イコール肉が付くだけなんだけどさ。ここん家のみんな、大好きだから、肉。

ここで暮らしている全員が席に着いたところで・・・新年一発目のあれ、そう、お年玉である。新年一発目気に入ってるのか俺。

まぁここにいる全員それなりに高給取りなので小遣いを貰ってもそんなに嬉しくないかもしれないので・・・昨日の晩用意しておいたモノを配る。


「今からみなさんに色々な気持ちを込めて贈り物をいたします。ちなみに全員に行き渡るまで箱は開けないように。あと・・・もしも気にいらない時は返品が可能です。繰り返します、気にいらない場合には返品を受け付けます。それによって今後の人間関係に影響が出ることは・・・あります」

「影響あるんだ!?て言うより相手が気にいらないかもしれない贈り物を渡すとかどうなのよ・・・も、もちろん私はハリスがくれるならちゃんと受け取ってあげるんだからねっ!!」

「特に求めていない幼女ツンデレありがとうございます。では、まず最初はミヅキちゃんからで」

「雑に流されたわ・・・あとどうして小刻みに震えてるのよ。顔色も良くないし病気の人にしか見えないんだけど?」

「だいそうじょう・・・大丈夫です、少し緊張しているだけです」


そう、全体即死攻撃してきそうな言い間違いをする程度には緊張でガチガチになってる俺。


だって、こんなけいけん、いままでしたことがないのだもの。


ミヅキ、メルちゃん、ヴィオラ、サーラ嬢、ドーリスの順に箱を渡していく俺。


「えっと・・・私のは?」

「あるわけねぇです」

「私も・・・もらってない・・・」

「同上」


むしろダーク姉妹は何故自分たちも貰えると思ったのかな?とりあえず2人はちゃんと働いて?


「・・・そして胃が痛くなってきたのでやっぱり返してくれるかな?」

「何でよ!?」


だって状態異常耐性とかモリモリなのに脂汗が流れるくらい緊張してるんだぞ!?

あれだ、薄々気付いてると思うけど・・・俺が用意した箱、俗に言うジュエリーケースなんだ。これは(ミヅキ以外)全員一律で同じデザイン。

当然箱が有れば中身も入ってるわけで。


「もう一度だけ繰り返し」

「気にいらないなら返せって言うんでしょ!もう、何なのよ!ちゃんとした贈り物とか貰ったことが無いんだから早く開けさせてよ!!」

「おう、新年早々悲しい過去話もやめろ。ヴィオラのはガチだから普通に笑えないから」

「別に笑わそうとしてないからねっ!」


オッケー、おかげで少し落ち着けた。


「・・・では、全員箱を開封してください」

「妙に業務的な態度は気になるが・・・何なのだ一体・・・」


怪訝そうな表情のメルちゃんと特に何も考えていないサーラ嬢。サーラ嬢は間違いなくミミックにひっかかるタイプだな。

ワクワクとした顔で箱を開くヴィオラとこわごわと隙間から中を覗き込むドーリス。

ミヅキ?奴のだけ寄木細工にしておいたので頭の上にハテナがいっぱいになってる。

箱の中身を見た全員の反応は・・・フリーズ。マジで無反応だけは止めろ!


いや、サーラ嬢だけは特に何の疑いもなく普通に『首飾り』を箱から出して嬉しそうに自分の首にかけたけどさ。


「閣下、ありがとうございます!!これまでと変わらずこれからも誠心誠意お側で閣下の敵を薙ぎ払います!!」

「別に俺そこまで敵とかいないからね?後少しは変わって?」

「いえ、そのままの君がいいと閣下がおっしゃって下さいましたので!」


うん、この子はね?まぁ・・・こんな感じだろうなぁ。あとそんな事は一度も言っていない。


「ハリス、これはそう言う意味でいいのよね?」

「うん、そのままの意味だな。もう少し大きくなってからになるけどな?」

「私は!すでに!十分!成長してるのよ!!」


次に再起動したのはヴィオラ。普段通りの態度を装ってるけど完全に声がうわずっている。


「御主人様・・・さすがに私の身分ではこのような大それた物をいただくわけには・・・」

「もしもいらないなら、嫌なら断ってくれてもいいけど身分なんて関係ないよ?そもそも俺、少し前まで孤児だったからさ」

「・・・ありが・・・とう・・・ござい・・・」


ドーリス、笑顔で大泣きを始めた。


「・・・」

「メルちゃん」

「・・・」


そして最初からずっとギャン泣きしてるメルティス。


「その、なんだ、一世一代の事なのに全員まとめてなんて言う雰囲気も何もない感じで申し訳ない。あまり大事にして、断られたら、ね?旅に出ないといけなくなるからさ。もしそのまま受け取って貰えるのなら・・・婚約が成立したと・・・思ったり思わなかったり?」

「そこはちゃんと思いなさいよ!?」


「はりす、わたし、じょうぶなあかちゃんうむからね!」

「泣き止んだと思ったらメルちゃんが幼児化した・・・」


「私もその、年齢的に早めに仕込んでいただければ」

「若いから、ドーリスは十分に若いから、あと仕込むとか言うな」


「私は子供どうこではなくいっぱい抱かれたいです!!」

「君は本当に駄目な子だなぁ」


まぁそんな感じで新年早々、正式な婚約者が


「主よ!!これ、開かないんじゃけど!?壊しても良いか!?」

「腕力にうったえるんじゃない、頭を使え頭を」


出来たような・・・感じである。


(ボツ理由)

読み返した時にやつっけ感が半端なかった為、そしてさすがに軽すぎるだろうコイツ・・・と自分でもモヤッとしてしまったので。

ミヅキの首飾りの入れ物だけ寄木細工。

そしてこのお話の前後にいただいたコメントで箱根のお話が出たという・・・物凄いタイムリーさに一人で笑ってしまいました。



この後5分後の『12時05分』に投稿予定の『その2』に続きますm(_ _)m

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