新しい年編 その10 何故そこ(俺のベッドの上)に4つの山(おっぱい)があるのか?
「うん、あれだ、寝て起きてもやっぱり山(おっぱい)が4つあるな・・・」
爽やか・・・でもない朝。とっとと着替えて王都のキーファー公爵邸にヴェルフィーナ嬢をお迎えに行かないといけないんだけどさ、ベッドの上にはおっぱいが4つなのである。
『どうしてキーファー家にフィオーラ嬢じゃなくヴェルフィーナ嬢を迎えに行くんだよ』とか『えっ、お前とうとう幼女に手を出しちゃったの!?』とか言いたいことは色々有ると思う。
てかどうしておっぱいが4つでミヅキとヴィオラだと思っちゃったんだよ・・・。
そこは本命はドーリスとダーク姉、対抗でダーク姉妹、大穴がメルちゃんとサーラ嬢だろうが!
そもそもその幼女2人なら広がる光景は『踏破するべき山脈』ではなく『穏やかに人々が暮らす平野』だわ。
さて、このままでは何のことかわからないと思うので少し時間(とき)を戻すことにする。
途中までは昔見た国会中継の様な罵り合いと言うか揚げ足取りの野次で進まない会議だったけど後半はちゃっちゃと終了した王城での話し合い。
俺はメルちゃんとサーラ嬢そしてお目付け役のヴェルフィーナ嬢と4人で明日すぐに西都の西、帝国から進軍してくる軍隊が王国に入って隊列を整えるであろう場所である『オーヴェスト平原』で陣地、と言うよりも防壁?を築くために早々に出発する予定。てか平原って言っても湿地帯らしいんだけどね?
ほら、何も無いと思ってた場所に長大な長城が出来てたら相手がビックリするじゃん?もちろん驚かせる為だけにそんな無駄なもの作るわけじゃないんだけどね?
まぁそのへんは追々と。
てかさ、ヴァンブス公爵、信用してくれてるのは有り難いんだけど公称3万の帝国軍に3人で向かっていく気の狂った集団に御令嬢を同行させるのは親としてどうなのかな?特に文句も言わず付いてくる娘さんも娘さんだけど。
いや、4人だけじゃないな。うちの子(ラッコちゃん)にお願いして精霊様を全員呼んでもらって、5人?5匹?5柱?5霊?も一緒に付いてきてくれることになったから。
魔法系のスキルはオールマックスである俺に関係あるかどうか不明なんだけど『その力で魔法の威力を上昇させてくれる』らしいからね?
見敵必殺のために火力の増強である。あとみんなに囲まれてると俺が幸せになれるので俺の中でとても嬉しい。
『精霊様が人の争いなんかに手を貸してくれるのか?』
なんて疑問もあろうとは思うけどそもそもこの子達って可愛いに全振りしてるけど
『建国から協力してくれている王国の守護者』
だからね?侵略戦争じゃなく防衛戦争なら特に問題は無いらしい。
うん、ウサギさん、そしてラッコちゃんとならなんとなく会話が成立するんだ。
2人とも『フスフスフス』と『キュー!キュキュ』って感じでしか声を出さないのに・・・何故だろうか?
王族の方や知り合いの大貴族様と報告連絡相談しなければいけない案件はほぼ無くなった・・・と思われるのでその日はそのままヴィーゼンに帰宅する。
そして戦争の事をミヅキ、ヴィオラ、ドーリス、さらにおっさんと愉快な仲間たちにも説明。
いや、そこで『うぉぉぉぉぉ!!』とかテンション上げて盛り上がってる衛兵さん、君たちは『衛兵』なんだ、だから戦争には出ないんだ。
そもそもまともに殺し合いなんてしてやるつもりなど毛頭ないからね?
そう、今回行われるのは・・・うん、戦闘前にナーバスになるのはヨクナイな、反省。
「・・・我も行くのだ」
「誠にもって残念ではございますが今回もお留守番ミヅキでお願いします」
「我も行くのだっ!!あれぞ?我、神ぞ?そんな連中視線を向けるだけで石化ぞ?」
「いや、お前にそんなゴーゴン三姉妹みたいな特殊能力無いじゃん・・・」
今回はいつも以上に俺に付いてこようとするミヅキ。
どうしても連れて行けと散々粘られたがお留守番は決定事項なんだ。
・・・どんなに力があろうが、中身神様だろうが、一緒に暮らす幼女に意味のない殺し合いなんてさせたくも無いからな。
メルティスとサーラはいいのか?彼女たちはちゃんとした兵(つわもの)なんだから幼女とは全然違うもん。
本当ならヴェルフィーナ嬢が付いてくるのも断りたかったんだよなぁ。
まぁ彼女も貴族の娘だからそれなりの覚悟はあるのだろう。
・・・果たして一緒に来る彼女たちは戦場での俺の姿を見てどう思うのだろうか。
っと、とりあえず今はミヅキの説得だな。
「今日はお腹いっぱい好きなもの食べさせてやるから我慢しなさい」
「我は癇癪持ちの子供か!そんな言葉では流されないのだ!・・・この前食べたヤムチャが食べたいのだ、だって我、ギョウザみたいな扱いじゃし」
「それなら飲茶じゃなく天津飯食べるべきじゃね?そしてそろそろ普通の人はわからないネタだぞそれ」
別に戦闘に付いてこれないから置いていくわけじゃないんだからねっ!!
前回以上に色んな蒸し物に焼き物に揚げ物、メインにはこっそり仕入れておいたフカヒレで姿煮も作ってやったら『なんぞこれ!?』と大いに驚いてそして喜んで・・・俺の分まで食いやがった。
フカヒレさん・・・数少ない俺の大好物なのに・・・そしてマジでそろそろ米が欲しいな・・・フカヒレ丼。
とりあえずだいたいのものは米にかけて行くスタイル、なのに生卵やとろろ芋は無理と言う。
だって、ヌルヌルした食べ物が苦手なんだもん・・・。
散々飲み食いしてもプンスコとご機嫌が治らないミヅキ、今日はヴィオラの部屋で寝るらしい。
・・・何となく少し寂しかったりするんだよなぁ。これは普段使いの抱き枕が無くなった的な寂しさなんだからね?本当にロリコンじゃないんだからね?
だってほら、明日からしばらくの間お泊りでお出かけじゃないですか?
・・・まぁいいんだけどさ。
ショボーンとしながら1人でお風呂に入る。
「元気のないネッシー」
などと遊んでいると更衣室の扉が開く音。
『なんだよ、一緒に寝ないとか言いながらお風呂は一緒なのかよ』と思春期の娘を持つ父親のようなホンワカした気分で待つことしばし。
「・・・暗殺者?」
「ど、どうしてそうなる!ほら、今日は少しお疲れのようだったし、その、ちょっと寂しそうだったりしたから背中を流して・・・あげたら喜んでくれるかなぁって思ったから」
結構な挙動不審具合で浴室に入ってきたのは・・・メルちゃん。
なんか恥ずかしそうにゴニョゴニョ言ってる姿が少し新鮮ではあるのだが・・・。
「いや、それならそれで鎧は脱ごうよ?どうみても勇者の命を取りに来た魔界の騎士にしか見えないからね?」
「だっ、だって素肌を出すとか・・・恥ずかしいです」
「あっ!?メルさんどうして閣下と一緒にお風呂場ににいるんですかっ!ずるいです!あれですね!?さき・・・さき・・・先走り・・・じる?」
「お前の同僚カウパーなのかよ。どうして汁付けちゃったんだよ、そもそも先走りもちょっとおかしいよ、まぁ見た感じは先駆けだな。でも正確には抜け駆けじゃね?あとどうしてサーラも鎧姿なんだよ」
「だっ、だって裸を見せるとか・・・恥ずかしいです」
同じ様な反応をしめす2人。てかサーラ嬢って羞恥心とかあったんだ?新発見だわ。
そして逆に『鎧のままで入浴しようとする奴の方が人間として恥ずかしい』と思う俺は異端なのだろうか?
とりあえず脱ぐか出て行くかして?と頼むと2人揃って出ていった。
・・・ナンナンダヨ一体・・・。そして少しも残念だなんて思ってな
「おうふ・・・これは何と言えば良いものなのか・・・」
「あ、あんまりその、ジロジロと・・・見ちゃダメなの」
「あれですね、脱いでしまえばどうということもないですね!!」
裸になって2人とも戻ってきた。いや、何というか・・・思った以上に
「・・・2人とも・・・綺麗だな」
美しいお身体をした2人の全裸の騎士様だった。
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