第91話 家族と……です。(姉の場合)②


こんにちは……ユーラです。



「その闘い! 妾が受けてたつのじゃ!!」



僕が遠のく意識を必死に堪える中………桜花さんがモゾモゾと僕の膝の上から抜け出すと………スタタタっとビッチの前へ立つ。

ビッチは桜花さんを見ると、少しだけ目を見開く………あぁ……一応正体を分かったみたいだ……。



「妾が相手なのじゃ!!」


「…………手加減はできませんよ………」



ビッチの声から熱が消える………全てを凍てつかせるような声音だ……。

そんなビッチの声音など気にもせず、ムフーっと鼻息荒くし手をチョイチョイとして挑発する桜花さん。


あぁぁぁ………2人とも○る気だぁ………。

胃が痛い……吐血しそうだ………。



「合図を出すのじゃ!!」



○る気満々の桜花さん………もう好きにして…………。

お腹を押さえて……蹲る僕。

…………キャスが………ノリノリで2人の間に立つ………な、何してるのかな………?


では始めますよ!! じゃないよ!! キャスさん!!



「始め!!」



始まっちゃった!!



〝ビタン!!〟


「はきゅん!!」



はい? …………ビッチが可愛い悲鳴をあげて倒れた…………。

剣が地面をクルクルと転がりながら………桜花さんの足下へ………。


うん? あっ………あぁ………よく見たら、ビッチの足に木が巻き付いていた…………。

その木が伸び、そのままグルングルン巻きにされるビッチ…………。

桜花さんの足下にあった剣にも……木が巻きつかれて埋もれていく………。



「〝剣聖〟など、剣を取り上げてしまえば終わりなのじゃ!!」



こちらを見て、無い胸………ゴホン、慎ましい胸を逸らしながら、Vサインを突き出してくる桜花さん。

眩しい笑顔だ……。


はぁ……そうですか……怪我がなくて何よりです…………。



「放せ!!」



もう暴れません? ……今のは無効だ? やり直し? 断ります………。

しばらくそのままでいてください……。



「グスン……。」



…………あれ? もしかして泣いてます………あ、あぁ………ごめんなさい。

でも、〝剣聖〟を放置はできませんので………はい? 負けでいい………。


そ、それじゃ………桜花さん解放してください。


えっと……とりあえず、お茶をどうぞ………それからマツザッカピッチングビーの蜂蜜です……。

美味しい? ………それは良かった……。

気に入った? ………ここに住む? それは結構です!


こうして、捕虜がもう1人増えたのだった。



《備考》

オアシス生活627日目 2

※追放から645日


・『忘れられたオアシス』住人

   ▶︎ユーラ    ▶︎桜花さん

   ▶︎キャサリン  ▶︎ルーディア

   ▶︎フクロウ族 9人

   ▶︎人夫達家族(4家族)14人

   ▶︎冒険者 8人


・植林の内訳

  合計植林 7096本(7096/10240)


  【神話級モンスター ガルボちゃん】6820本

   ▶︎桜  1本  ▶︎りんご  100本

   ▶︎梨  100本 ▶︎カカオ  100本

   ▶︎桃  100本 ▶︎茶の木  100本

   ▶︎柚子 100本 ▶︎みかん  100本

   ▶︎山椒 100本 ▶︎クローブ 100本

   ▶︎グミ 100本 ▶︎オリーブ 100本

   ▶︎ビワ 100本 ▶︎ナツメグ 100本

   ▶︎シナモン  100本

   ▶︎アボカド  100本

   ▶︎コーヒー  100本

   ▶︎ナツメヤシ    100本

   ▶︎アーモンド    100本

   ▶︎ブルーベリー   100本

   ▶︎サトウカエデ   100本

   ▶︎グレープフルーツ 100本

   ▶︎椚木       100本

   ▶︎葡萄(甲州)   100本

   ▶︎楢の木      200本

   ▶︎ポプラ      1200本

   ▶︎結界樹      240本

   ▶︎ハナミズキ    800本

   ▶︎セイヨウヒイラギ  90本

   ▶︎ベンガルボダイジュ 1989本


 【常夜の森】276本(自然樹のトレント化を含むと561本)



⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘

※新作を書きました。そちらもよろしくお願いします。

『突撃! 隣のマンドラゴラ 〜さぁ、ご唱和ください! 1、2、3、ぬぼぉぉぉぉぉ!!〜』


https://kakuyomu.jp/works/16817139555975401486


※色々なこと、気持ちは〝近況ノート〟に書かせていただいています。そちらを読んでいただけると嬉しいです。


この作品を少しでも気に入ってくれましたら、【☆☆☆→★★★】にしていただけると励みになります。また、♡、フォローもよろしくです。


同瀬馬野抱枕

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