閑話:第13話 それ行け! 僕らのヘテさん!!③

※本日3話投稿します。

※物語には少しだけ関係する話ですが……飛ばしてもらっても問題はありません。



『忘れられたオアシス』のユーラ殿に謝罪と商会の紹介を無事に終わらせて、既に半年が経った。


王城にもユーラ殿の果物、香辛料が回るようになり、王族全員も満足しているようだ。

特に、あのバカ第2王子が静かになったのは助かった……。


それにしても、途中から〝マツザッカピッチングビーの蜂蜜〟と、〝トレントの魔法の杖〟、〝トレントの魔法のロッド〟、が加わったのには正直ビビった………。


しかも…… 〝トレントの木布〟の試作まで行っていた………。


今では……この国に『忘れられたオアシス』を知らない者はいない。

ただ……それと同時に……選ばれた者しか交易できないことも知れ渡った。


『忘れられたオアシス』の親善大使に勝手にされてしまった私のところに、交易の仲介依頼の手紙が沢山来て嫌になる。


そんなある日………。

直属の上司、ガーラン王国宰相から呼び出しがあった。


………行きたくない………だって、場所が王城玉座の間………。

ってことは、王様も……下手すりゃ王族全員がいるってことでしょ……。

絶対揉め事だ………。


身支度を整えて、玉座の間へと向かう。


扉を護る近衛兵は既に知っているのか、私が到着するのと同時に扉を開いてくれる。


玉座に座る国王。

その右手側に王族全員が座っている。

反対に立つのは上司の宰相。


その前では跪く4名の……冒険者?



《※以降、実際は敬語で行われています。》


えっと……来ましたが………。

紹介? ………そちらの方々?


………はぁ? …………勇者パーティー??

なんでこんな所に?

『忘れられたオアシス』に行く? なぜに?


魔王? 魔族? 配下? ………聖女……あんた頭大丈夫?


《※再度記載します。この会話は敬語で行われています。》


うちの国の子爵が……魔王の配下?

バカも休み休み言ってください………。


まさか国王様は認めて………いないですよね……安心しました。

っで、どうするんですか?


はい………? 視察に行く?

どうぞご勝手に。近づけれるといい………はい? 同行?

何故に?


《※重要なので再度記載します。この会話は敬語で行われています。》


おい! 国王!! お前もとち狂ったのか!?

こいつら……絶対やらかしますよ!!

お前のところのバカ第2王子と同じ空気を醸し出してるの……気づかない?

おい! 国王! 王妃! 王太子! 目を逸らすな!!


私に死ねっていうのか!?

おい! 宰相! お前も目を逸らすな!!

あぁ、分かったよ!! あそこに喧嘩売るんだったら………この国もろとも滅んでやる!!



こうして、私は再び『忘れられたオアシス』へ向かうことになったのだった。


…………一応……ユーラ殿に手紙を出しておくか………。



※色々なこと、気持ちは〝近況ノート〟に書かせていただいています。そちらを読んでいただけると嬉しいです。

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