第64話 桜花さんのお話しです。

※本日は2話投稿です。



おはようございます。

女性にモテるには『聞く力』が必要なんだそうです。

もちろん僕は、究極にモテるので『聞く力』を持っています………自分で言って虚しくなってきました……。

そんな僕は、元王子のユーラです。


旅生活162日目。

既に王都を出て、『忘れられたオアシス』へ向かって進んでいます。

結局王都には10日滞在しました。


準備を万全にし、旅立ってから5日目。

無理せずのんびりとガルボちゃんを進める。

後5日ほどで『交路のオアシス』に到着するところまで来ています。


それにしても……新しく貴族になるのって……大変なんですね……。

以前は……生まれつきの王子だったから、全く知らなかったよ。

家名を決めたり、家紋を決めたり………色々な人に顔を見せたり……。


ちなみに……家名は〝チェリーブロッサム〟。

【ユーラ・チェリーブロッサム子爵】です。


……。

………。

…………はいそこ! そんな目をしない!!


桜花さん……と決めた家名だから。

僕は満足してるから………。


そして家紋は、桜の花を模様していたりする。

こちらも桜花さんが考えてくれました。


僕……? ちゃんと考えたからね。

桜花さんに丸投げじゃないからね……ちょっと思いつかなくて、絵が下手だっただけだから………。


そんな紋章が入った旗は、屋敷の前に掲げられ風にはためいている。



さて、僕がLv.9になった時から何か様子がおかしかった桜花さん。

たまに「ムムムムム………」っと、唸っている時もありました。


僕が爵位をもらったということで、やっと話をしてくれました。

少しだけ深刻そうな顔をしているが、相変わらず僕の膝の上なので……その表情はチラチラとしか見えませんでした。


その内容だけど……。


……。

………。

…………微妙……。


はっきり言って微妙な案件なのである。


なんでも『忘れられたオアシス』に人が集まり、村……と言うより小さい街が出来上がっているらしい。

しかも……富裕層区画とスラム区画と分かれて出来上がっているとか……。


北地区の広場(以前マルクス王国使節団が滞在した場所)に商人達富裕層の屋敷が立ち並び、西地区の広場(以前ガーラン王国使節団が滞在した場所)に貧民層のテント群が並んでいるそうだ。

貧民層の人々は商人達が連れてきた人夫。


………意味がわからない………。

自分の土地じゃなかったけど(今は僕の領地だけど)……僕のいない間に何してくれてんの……?


そんな状態になっている為……桜花さんは僕にどう説明するか迷っていたそうだ。

僕が爵位を貰いオアシスの主と認められれば、僕自身でどうにかできるはずだし…………ダメならばヘテさんへ相談させようと考えていたそうだ。


桜花さん的には、トレントさん達を使って追い出しても良いと考えていたらしいが……今後の交易のこともあり僕のために思い留まり、悩んでいたそうだ。


結論……桜花さんは優しい……。


とは言え、後5日程度で到着する。

さて……どうしたものか……とりあえずは現状を見てから決めるか………。


心配そうに膝の上から僕の顔を覗いてきて



「黙っててごめんなのじゃ……」



っと、謝る桜花さん……とりあえず、僕は頭を撫で続ける。

桜花さんのその顔を見て………ことの次第では……全員ボコろうと心に決めるのだった。



《備考》

旅生活 158日目(オアシス生活296日目)

※追放から314日

・『常夜の森』派遣隊

   ▶︎ユーラ

   ▶︎桜花さん

   ▶︎ルーディア

   ▶︎ミミリー商隊 12人


・『忘れられたオアシス』住人

   ▶︎フクロウ族 9人


・植林の内訳

  合計植林 2174本(2174/2560)

  【派遣隊】合計1118本

   ▶︎桜     1本  ▶︎梨    33本

   ▶︎桃     33本 ▶︎山椒   33本

   ▶︎茶の木   33本 ▶︎柚子   33本

   ▶︎ナツメグ  33本

   ▶︎オリーブ  33本

   ▶︎シナモン  33本

   ▶︎ハナミズキ 70本

   ▶︎ベンガルボダイジュ 783本

 

  【常夜の森】561本(経験値分276本)


  【忘れられたオアシス】合計780本


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             同瀬馬野抱枕

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