閑話:第6話 それ行け! 僕らのガンラさん!!②

※本日3話投稿します。

※物語には直接関係ない話です。飛ばしてもらっても問題ありません。



「しゅ、しゅ、しゅしゅしゅしゅ、出発しただって!!」


〝どさり!!〟



あまりの衝撃に、私はラククから落ちてしまう。


自分のお小遣いを使って冒険者を7人も雇い、やっとこさ『木々に囲まれた楽園のオアシス』に到着したのはあれから10日後。


婚約者ミミリーを含めたユーラ殿達は既に出発をした後だった。


あれ?

あれれ?

なら、何故すれ違わないか?


ここから『常夜の森』へ行くには『交路のオアシス』を通るはず。

なら、すれ違ってもおかしくないのだ。


雇った冒険者に確認を取る。

ふむふむ………な、何だって!!

たしかあれは3日前。

進むルートの先で、魔物の雄叫びが聞こえてきた。

そのため、進むルートを少し変えただって!!

………おそらく、ユーラ殿達が魔物と戦っている音だったと………。


おぉ! しっと!!


何語かわからないが自然と口から出てしまった。


ぐぬぬぬぬ。どうするべきか?

すぐ追いかけたいが、休息も必要だ………。


既に冒険者達の目がギラついている。

特に女冒険者2人の目つきがやばい………フクロウ族の後ろにある果樹へ目がロックオンされている。

あれは獲物を狩る獣の目だ。


ここの果物が美味しいのは『交路のオアシス』では既に知れ渡っているから。

それと同時にその果物を口にできるのは、婚約者ミミリーの商会を通すか、領主もしくは息子の私を通すしかないことも知れ渡っている。


だから、今回の依頼もすぐに冒険者がついたのだ。



「休憩をとらせていただきたい。悪いが水と果物をいただけるか?」



フクロウ族の代表にお願いすると、すぐにお茶と果物が用意された。



「「「「ひゃっほ〜い!!!」」」」



一部冒険者から歓声が上がる。

件の女冒険者2人も一緒だ………いいのか?女性として……その掛け声……。


まぁそれは置いといて、私もお茶と果物をいただく。


よく冷えたお茶と果物………至福である。


目的を忘れそうだ……。

いや、もう目的地をここに切り替えてもいいかもしれない。


こうしては、既に遅れを取っている私達は、更にここで遅れを取ることになるが……。

このお茶と果物を食べていると……あまり気にはならないと言うか……どうでも良くなってくる……。


そんな時、フクロウ族の1人が飛んでくる。



「きょ! 凶賊だ!!」



な、なんだと!!

こんな時に、凶賊が襲ってくるとは!!


あぁ、ミミリー婚約者よ!!

前途多難だが、必ず君の元へ辿り着いてみせる!!



⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘ ⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘

 いつも読んでいただきありがとうございます。

 少しづつですが修正を入れています。

 今後ともよろしくお願いします。

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             同瀬馬野抱枕

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