閑話と『木々に囲まれた楽園』追走編

閑話:第5話 それ行け! 僕らのガンラさん!!①

※本日3話投稿します。

※物語には直接関係ない話です。飛ばしてもらっても問題ありません。



「うん。このお茶はいつ飲んでも美味しい……」


私ことガンラは午前中の勉強が終わりお茶の時間を中庭で楽しんでいた。


『交路のオアシス』は今日も暑いが、カラッとした空気のおかげで日陰に入るとそこそこ涼しい。

世の中では、ジメジメと湿気った土地もあるそうで、そう言う土地では暑い日は蒸し風呂みたいになるそうだ。


父がこの国の伯爵として、このオアシスの領主をしている。

お陰で私は色々な教育を受けることができている。


その中でも世界地理の授業はとても楽しい。

その土地土地の気候や特産品を知ることができ、私の空想を飛躍させてくれる。



「『木々に囲まれた楽園のオアシス』………またいきたいなぁ〜」



以前、婚約者ミミリーについて行ったオアシスを思い出す。

素晴らしいオアシスだった………あれを楽園と言わずに何と表現できるのだろうか。


『木々に囲まれた楽園のオアシス』と私は広めたが、未だに『忘れられたオアシス』の名前が通っているのが歯がゆい。

そのせいで未だにその存在を信じない者もいるのだ。



あれだけ、婚約者ミミリーが素晴らしい産物を持ち帰っているのに………。

怪しからん。あんなに美味しいナツメヤシを疑うとは……全くもって怪しからん!



まぁそれはいいとして、婚約者ミミリーがまた『木々に囲まれた楽園のオアシス』に行っている。

実に羨ましい。

ナツメヤシ、それにもぎたての桃…………じゅるり………。

いけない。いけない。涎が垂れてしまった。


あの美味しい果物達を思い出していると、一羽の鳥………黒歴史レターフェザントが私の下へ飛んできた。


きっと婚約者ミミリーからだろう。

足に括り付けてある手紙を早速読む。


ふむふむ………なにn………何!!



「ユーラ殿に付いて『常夜の森』に行くだと!!!!」


〝ガチャン!!〟


「はわわわわ………ごめんね!」



婚約者ミミリーからの手紙に書かれた内容に思わず叫んでしまう。

その声でメイドが、おかわりを入れようとしていたティーカップを落としてしまった。

私はメイドに頭を下げて謝るのだった。


それにしても婚約者ミミリー………なんとうらやm………ゲフン。怪しからん。

未婚の女性が……若い男と一緒に長旅など………。


はっ!! こうしてはいられない。

私も付いて行かなければ!!


私は急いで部屋に戻ると、急いで旅の準備を始める。


メイドと執事が止めてくるがそんなの知らん!!


待っているのだ! ナツメy………ゲフンゲフン。今日はよく咳が出る。

待っているんだ! モm……ゲフン。婚約者ミミリー


私の分は譲らないぞ!



《備考》

・レターフェザント

▶︎冒険者達がつけたあだ名は〝黒歴史〟。ある国のある子爵が恋文を送るためだけに伝書用として育てられた雉が始まり。最初の頃は全然目的地に届けることができなかった。その為、子爵のクソ恥ずかしい内容の恋文黒歴史が全世界に届いたとかいないとか。どんな環境下でも飛び続け手紙を届ける生命力から、選定は間違っていなかったと言われている。実はその肉はとても美味で、当初は伝書雉とは知らずに間違えて狩られ食われていた悲しい歴史を持つ。


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 いつも読んでいただきありがとうございます。

 少しづつですが修正を入れています。

 今後ともよろしくお願いします。

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