第50話 邪魔だっただけなのです。
おはようございます。
前世のライトノベルでは、転生者はチートスキルを貰って『俺TUEEEEE!!』や『ハーレム無双』をしていましたが……そんなのは夢物語です……。
現実にはありえないのです………そんな力が欲しい僕は元王子ことユーラです。
『常夜の森』に向かって出発して8日。
一面の砂。空は今日も晴天で青い。
うん……いい天気だ!!
………。
…………。
……………さて、現実を見ますか………。
〝ズバン!〟
「「アベシ!!」」
〝ズバババン!!!〟
「「「ヒデブ!!!!」」」
宙を舞う砂とおじさん達。
キラキラして綺麗だな〜っと、一歩離れたところで僕は……いえ、僕たちは見ていた。
これで三組目。 凶賊の襲撃です。
僕たちの背後で、縄に縛られた凶賊のおじさん達がガクガクブルブル震えている。
きっと自分達のことを思い出したのだろう。
ついでに……ガマガエルの冒険者の何人かも震えてた。
………っと思っていたらどうやら終わったみたいだ。
とりあえず、縛り付けてしょっぴく。
そうして僕たちは最初のオアシス『交路のオアシス』への移動を再開するのだった。
▼▼▼
うん。めっちゃ兵士に囲われている…………。
順調に進んだ旅路は、最初のオアシス『交路のオアシス』に到着した途端これだ。
到着するのと同時に飛び出してきたのはガーラン王国の兵と宰相補佐官のヘテさん。
兵隊さんは……旗を見るに
「桜花様、ユーラ殿。これは一体どう言うことですか!! 契約を反故にするつもりですか!!」
ヘテさん……めっちゃ慌ててる。
まぁ〜分かりますよ。
突如、オアシスの外に71体のトレントが現れ。
そのそばには縄に縛られた野暮ったいおっさんが30人程。
顔を知っている僕たちがいたとしても………慌てますよね………ははは。
なので素直に説明をするとするか……説明は簡潔に………。
〝こちらの凶賊さん達が襲ってきて、邪魔だっただけなので撃退しました。〟
うん。すぐに納得してくれた。
いらないおじさん達をささっと兵隊さんへ引き渡す。
っで、僕たちはそのままオアシスに入ろうとして……止められた。
なんで? え、トレントは入っちゃダメなの?
大袈裟に驚く僕に……ヘテさんが半眼で見つめてくる。
僕は慌ててごめんなさいと謝る。
結局、トレントさん達はオアシスの外で待機。
トレントさんを抜いた人達だけがオアシスに入ることになった。
………ちゃっかり桜花さん(木)が、桜花さん(人)になっていたのには笑ってしまった。
とりあえず、料理屋に入って食事。
うちの果物があったとは言え……携帯食には飽き飽きだ。
桜花さん(人)と腹いっぱいになるまで食事を楽しんだ。
その後、久々に宿屋……では泊まらず………。
必要な物の手配だけして、トレントさん達と一緒に眠る。
だって、こっちの方が安全だし……。
《備考》
旅生活 8日目(オアシス生活146日目)
・『常夜の森』派遣隊
▶︎ユーラ
▶︎桜花さん
▶︎ルーディアさん
▶︎冒険者 5人
▶︎ミミリー商隊 12人
・『忘れられたオアシス』住人
▶︎フクロウ族 9人
・植林の内訳
合計植林 851本(851/1280)64
【派遣隊】合計71本
▶︎桜 1本 ▶︎梨 10本
▶︎桃 10本 ▶︎茶の木 10本
▶︎オリーブ 10本
▶︎ナツメグ 10本
▶︎ハナミズキ 20本
【忘れられたオアシス】合計780本
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いつも読んでいただきありがとうございます。
応援、フォロー、ありがとうございます。
【☆☆☆】の評価の方もよろしくお願いします。
同瀬馬野抱枕
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