第40話 大物が来たのです。②
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同瀬馬野抱枕
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はっ! っとなって気がつく。
自称桜花さんが僕の顔をのぞいている。
周りにはミミリーさん、フクロウ族の皆さんもいる。
うん? この体勢は……夢にまで見た膝枕。
柔らか……くはない……残念。
ボンキュボンの超絶お姉様的少女ではなく、ちんちく……
〝ドゴ!〟
「がふっ!!」
腹を殴られた、また意識が遠のくが堪える。
………やましいことを考えたかって………ま、まさか………はははは。
っで、桜花さんは何故そのような格好なのですか?
「何を言ってる? お主が昨晩、妾に助けを求めたのだろう」
はて? 僕が桜花さんに助けを…………うん。求めました。
大物(バカ&バカ2号)? が来ることになって、酔っ払いながら桜花さんへ愚痴り…………。
「「助けてよ〜! オウえもん!」って、無様に泣いて鼻水垂らして、縋り付いてきたではないか」
昨晩の醜態を思い出し、僕は両手で顔を隠す。
は、恥ずかしすぎる……誰か殺してくれ………。
それにしても、何故に人化?
いや、桜花さんは相変わらず島に植わっているから……なんって言えばいいんだ?
よっぽど僕の表情が分かりやすかったのだろう。
桜花さん(人)が答えてくれた。
あ、面倒だから、今度から桜花さん(人)と桜花さん(木)って分けよう。
「妾はあの桜の木の精霊じゃ。お主の祈りのお陰で実体化の力を得たのじゃ」
おぉ……なんとご都合がいいことで……。
一応同一人物らしく、今の状態でもどちらの感覚もあるそうだ。
「ほれっ!」と言って、桜花さん(人)が桜花さん(木)を指差した後に手を振ると、桜花さん(木)も同じように手を振る。
それで結局、どうやって僕を助けてくれるの?
「簡単じゃ。お主は妾に言われて開拓したと言えばいい」
うん? それだけ?
そんなんで相手納得してくれるの?
「大丈夫じゃ。なんて言ったって、妾……精霊王とほぼ同格だからな。ははははは」
今、さらっとすごいこと言ったよね?
〝精霊王〟? この世界の精霊を取りまとめてる伝説の王?
桜花さん……そんなんとほぼ同格なの……?
そこから色々と問い詰め、説明をしてもらった。
………膝枕してもらったまま……。
簡単に言うと……僕の桜花さんへの祈りは、それはそれは信仰と力があったそうだ。
そのおかげで、桜花さんは精霊でありながら神力を得たそうだ。
半神半精霊………そんなの〝精霊王〟とほぼ同格なのじゃと言って笑う桜花さん。
そんなすごい存在が開拓を指示した。
普通の国王なら、それがどれだけ凄い加護を得ているのかわかるらしい。
無闇矢鱈と手を出してこないはずだそうだ。
僕を見つめ、ニコニコ笑う桜花さん。
でもね。桜花さん。
相手……人類でも相当バカな方に入る方々だよ。
僕はその言葉を吐き出せず………飲み込むのだった。
《備考》
・『忘れられたオアシス』住人
▶︎ユーラ
▶︎桜花さん(人)
▶︎フクロウ族 9人
▶︎冒険者 5人
▶︎(仮)ミミリー商隊 12人
・植林の内訳
オアシス生活113日目
合計植林 591本(591/640)
▶︎桜 1本 ▶︎りんご 5本
▶︎梨 5本 ▶︎カカオ 5本
▶︎桃 5本 ▶︎茶の木 5本
▶︎柚子 5本 ▶︎みかん 6本
▶︎山椒 5本 ▶︎クローブ 5本
▶︎グミ 5本 ▶︎オリーブ 5本
▶︎ビワ 6本 ▶︎ナツメグ 5本
▶︎アボカド 5本 ▶︎シナモン 5本
▶︎コーヒー 6本
▶︎ナツメヤシ 7本
▶︎ブルーベリー 5本
▶︎サトウカエデ 5本
▶︎グレープフルーツ 5本
▶︎アーモンド(new)5本
▶︎防風林(ポプラ)
第一陣:130本(完成)
第二陣:140本(完成)
第三陣:180本(完成)
▶︎労働力 椚木隊:30
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