閑話:第3話 それ行け! 僕らのミミリーさん!!③


おはようございますにゃ。

青空が広がりいい朝だにゃ。


砂漠のど真ん中とは思えないくらい、気持ちのいい目覚めでした。

これも全部、砂漠のど真ん中に発生した草原のおかげです。


………うん……うん? はにゃ!? 寝過ごしにゃ!

既に太陽がいい角度まで上がっているのにゃ………(汗)


そそくさと野営の後片付けをする。


ほらほら! ボロック君とケロンちゃんも起きるのにゃ!!


さて、目の前の木々。

いよいよ突入。

正直、1人だと怖いけど……ボロック君とケロンちゃんがいる。

なんとかなるはず。


………。

…………。

……………ぐにゃぁ……。


私は2頭を引いて木々の中へ………入れなかった。

綺麗に等間隔で植えられた木々。

何気にボロック君とケロンちゃんを誘導するのが難しい。


仕方がない。

ボロック君とケロンちゃんはここで待たせることにする。

それを聞いた2匹は嬉しそうに草の上に寝そべる。


解せぬのにゃ……。


さてさて、1人で踏み込むのは正直怖い。

こんだけの木々だ……魔物が生息しているかもわからない……。

自衛のために持ってきた短剣を構えるべきか……。



『住んでいるのは魔法使いかも知れない』



ガンラの言葉が頭を横切る……いきなり魔法を打ち込んでこないよね?


…………うん。

短剣をいつでも抜けるようにしておいて……とりあえずは丸腰で行こう。


意を決して木々の中へと足を踏み込む。

並び立った木々は、そんなに厚くはなかった。

すぐに反対側に出た。


……。

………。

…………はにゃ〜!!


そこには………絶景………があった。

キラキラ輝く泉に、それを囲う一面の草原には草花が生い茂っている。

砂漠の国では見られない木々が生え……実を成ている。


『木々に囲まれた楽園のオアシス』


楽園……それが正しい表現。

ガンラは正しかったのだ。


泉の周囲を歩いて見て回る。

辺りを見渡すが、人の気配が無い。


もしかして………全部独り占め!?


はにゃ〜!!


頭の中で金貨が舞う。

っとその時、泉の真ん中にある小さい島に人影が。

多分、あの人がここを楽園に変えた魔法使いなのだろう。


咄嗟にそばにあった木の影に隠れる。

マジックバックから手鏡を出してスマイルの練習。


………うん。ばっちし!!


スーハースーハー。

深呼吸して気持ちを落ち着かせ………よし!!

私は泉の縁まで駆け寄る。



「おぉ〜いにゃ! おぁ〜い!!」



私はその人影へ、目一杯手を振り、大声をかけるのだった。



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             同瀬馬野抱枕

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