第32話 移民なのです。


こんにちは。

なんとか突撃兵チャージダッグの放牧を済ませ、オアシスの管理者っぽく……いえ、【覇者】っぽくなってきた元王子ことユーラです。


一休みの為に全員でお茶にしています。

ウチで採れた茶葉。

結構好評です。


鼻高々……ピノ○オみたいです。


そんなお茶を飲みながら世間話。

さてそんな中、一つの噂話が耳に入りました。

『交路のオアシス』を中心に暴れていた凶賊が、ここ『忘れられたオアシス』を狙っていると………。

その為、今回の商隊には戦闘ができる冒険者が5人も付いてきたんだって。


冒険者……心躍るワードだ。

ザ・異世界って感じがする職業だよね。


って……あれ?

何かが頭に引っかかる。

凶賊……凶賊……あっ!



「あぁぁぁぁぁぁぁ!!!」



突然立ち上がり叫ぶ僕に、皆が驚き見つめてくる。


あ、ごほん。 ごめんなさい。

とりあえず、8日くらい前の夜に賊が襲ってきたこと。

トレントさん達が撃退し、放置したこと。

それらを皆に伝える。


やめて……そんな目で見ないで……。


全員から半眼ジト目で見つめられる。

居心地が悪く、頭を抱えて縮こまる。


結局、ミミリーさん、ガンラさんと戦闘職の冒険者を連れて『防風林』の中へ。


凶賊の皆さん……白骨化してました……!!

早くない?

8日程度前だよ……。


えっと……ポプラさん達が胸を張っているように見える。

君たちがやったの? 怖いんだけど………。

と、とりあえず……ありがとう……でいいのかな?


凶賊達の備品を集めて回る。

身分証? 色々なギルドの登録カードを確認する。

皆さん持っているんだって。 僕は持ってないんだけどね(笑)


どうやら、噂の凶賊達だと分かった。



「これで一安心だね」



って言ったら、またしても半眼ジト目で見られた。

ぐぬぬぬぬ……解せぬ。

まぁ、もう慣れたからいいけど。


商隊の一人が「祝杯だ〜!」って言ってたから、今晩も宴会だね。

嬉しいことだから良いか。

さて、準備でも……ってミミリーさん? なになに? 話がある?

もしかして……あれですか? あれですよね?

わかりました時間を作りましょう! すぐに!


『防風林』からの戻ってきたら、残りの商隊の人達のところに連れていかれる。


あれ? あれれ? 告白と思ったけど違ったのかな〜。

そういえば、婚約者が横にいたんだったけ。



「ちっ!」



いけない。いけない。思わず舌打ちしてしまった。

っで、話はなんでしょう?

うん? 移住? この人達が? なぜでしょう?


ふむふむ。

商隊の方々、故郷となるオアシスを魔獣に襲われ追い出された難民。

フクロウ族の皆さん。

今回、ここの話を聞いてミミリーさんの商隊に加わったと……新天地を求めて。


なんと……不憫な……。

少し考えて……即決。 いいでしょう! ここに住みなさい!

深くは考えない。

困っている人がいたら助ける……これが王族の役目……元だけど!!

任せなさい!



「いいのかにゃ! ありがとにゃ!」



ミミリーさんが抱きついてくる。

胸が! お胸が!! グフュフュフュフュ。

役得役得!


ゲフンゲフン。 

気持ちを切り替えよう。

そんな目で見ないでくれるかい……ガンラさん。


住むところは……『防風林』の中?

フクロウ族なだけに、木の上に家を作りたいと?

いいでしょう。 許可しますよ!


そうと決まれば、皆さんが住む場所に木を増やしましょう。

レッツ〝植林〟!!



「スキル〝植林〟!!」x7



その後、ちゃんと桜花さん経由で、家を作るフクロウ族に攻撃しないように、ポプラさんへ伝えておいた。

突撃兵チャージダッグみたいに攻撃されたら、目も当てられないから………。



《備考》

オアシス生活77日目(午後)

・『忘れられたオアシス』住人

   ▶︎ユーラ

   ▶︎フクロウ族 9人


・植林の内訳

  合計植林 339本(339/640)

   ▶︎桜 1本    ▶︎りんご 5本

   ▶︎梨 5本    ▶︎カカオ 5本

   ▶︎桃 5本    ▶︎茶の木 5本

   ▶︎山椒 5本   ▶︎オリーブ 5 本

   ▶︎アボカド 5本 ▶︎シナモン 5本

   ▶︎コーヒー 5本 ▶︎ナツメグ 5本

   ▶︎クローブ 5本 ▶︎ナツメヤシ 7本

   

   ▶︎防風林(ポプラ)

      第一陣:120本(完成)

      第二陣:130本(完成)

      第三陣:7本


   ▶︎労働力 椚木隊:14本


⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘ ⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘⌘

 色々あり、少しづつ追求、修正をしています。

 ご了承ください。

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             同瀬馬野抱枕

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