開拓と『忘れられたオアシス』生活編

第7話 ここを我が故郷にするのです。

桃源郷……それは、俗世間をはなれた、平和でのどかな別世界。

オアシスという桃源郷を手に入れた元王子ことユーラです。


目の前で煌めく泉に我慢ができず、桜花さんの手から降ろしてもらうと一心不乱に走って飛び込む。


ヒャッホーイ!!


〝ざぶ〜ん!!〟


冷たい!

って、深い……深すぎ!?

あ、足攣った! 足〜!!


ブクブクブクブク…………


溺れていると、桜花さんが僕を掬ってくれました。

ありがとうございます。


さて、目の前の泉は真ん中に小さな島があるドーナッツ形状。

泉の大きさは直径で50mあるかないか。


再び、桜花さんの手に乗せてもらい泉の外周を一周する。

泉の周りには草が少し生えているだけで木々は無し。

人間がキャンプした形跡もないので、僕が初めて見つけたのだろう。


大きく息を吸って………



「ここを我が故郷とする!!」



はい。タイトル回収。

桜花さんも嬉しそうに枝葉をカサカサカサカサと揺らしている。


さて、次に行うのは拠点だ。

魔物の襲撃等を考えると、あの島に居を構える方が好ましい。


桜花さんの手に乗せてもらったまま小島へ。


ざぶーん!!


波を起こしながら湖に入る桜花さん。


豪快だね〜。

水飛沫が気持ちいい〜。


久しぶりの水だからか桜花さんも気持ちよさそうだ。

前世で行った、大型レジャープールの波立つプールを思い出す。


あっという間に小島に着く、大体直径で10mくらいかな。

とりあえず……桜花さんには中心に根付いてもらうようにお願いする。


桜花さんが器用に土の中に下半身を沈めていく………。

なんか色々とシュールだ。


無事に桜花さんが根付いたその瞬間、島が一面の草花で一杯になった。

不思議な光景だ。

とりあえず、〝木の結界〟と名づけておこう。

でも、これで住みやすくなったと、僕は桜花さんの横にテントを張る。


桜花さんの枝葉のおかげで、砂漠の厳しい日差しが遮られる。

木漏れ日が気持ちいいくらいだ。


大量の水もゲットできたので、今日はそのままのんびり過ごす。

桜花さんへ背を預け草の上に座ったのだが、草がフワフワで座り心地がいい。

アイテムバックからさくらんぼを取り出しムシャムシャ食べる。


心の余裕からか、いつもより美味しく感じられたのは気のせいではないだろう。



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             同瀬馬野抱枕

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