続 栞さんとグレン氏

 栞さんは、少し考えて。


(じゃあ、★が足りなくて焦る気持ちって、なんなのかな?)


 頭の中だけで浮かべて、しばらく待ってみたが、コメントはつかない。


(よかった。心が読まれてるわけではないみたい)


「じゃ、グレンさん、」


 小さい声で。


「★がつかないと焦るけど、それってなに? 私、何かしなきゃダメ?」


 きたきた。


『第7話へのコメント:


グレン


20xx年x月x日 22:12


毀誉褒貶のあとに、自身でたしかに創作したものがあかしとして残ること、それが最も肝要でござる。


今は、★への焦りも、力のおぼつかなさも、楽しみなされよ。はっはっはっ』


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 めちゃくちゃ神様視点ではぐらかされたような気がする。


 スクショ撮っちゃお。


 ……間に合った。また削除された。


「勉強するか」


 まだ試験期間なのだ。

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