第7話 秘密

ミアは、マキトの横で寝てしまっていた。マキとは、放っておく事も出来ず、ミアの隣に座っていた。すると、「マキトー」という聞き覚えのある声がした。多恵が山から帰って来たのです。「おばちゃん!この子の探してたおばちゃんってやっぱりそうか。ダメじゃ無いか、こんな小さい子こんな所に放っておいちゃ」マキトは、多恵に説教した。「えっ?山は危ないから連れて行けないと思って、何でミアちゃんマキトといるの?それより探したんだから、もう、ここに居たんじゃ山を探しても無駄なはずだよ」と多恵も疲れて座り込む。

マキトは、「何で俺を探してたのさ、面倒事はごめんだよ。おばちゃんも来たし、俺帰るわ」マキトが帰ろうとすると多恵はとっさに手を掴み「ちょっと待ってマキトに頼まなきゃいけないことがあるんだけど、ミアちゃん寝ちゃってるし、もう日が暮れるから、また明日の昼前にここで待ち合わせね。」といいミアをおんぶして多恵は帰って行った。「返事も聞かず行っちゃったよ。全く明日来なかった、どうするのかね」と少し呆れながらも嬉しそうにマキトも帰って行った。

家に着くと、「おかえりなさいどこ行ってたの?」とマリアが出迎えてくれた。

多恵は「少しお散歩に出たんだけど、ミアちゃん寝ちゃって」と言いながら、ミアを寝かせに行った。多恵は「ここの街では魔法を使えるような人は居ないかな?」とマリアに聞くと、「王都の方に行けば沢山いるけど、今ここでは使えるような人は居ないです。どうしてですか?」と聞き返された。多恵は、正直に話して良いものか悩んで、「魔法の勉強がしたくて、本とかでもあると良いのだけど」と答えた。

マリアは、「私には、詳しいことは分からないので、村長さんに聞いてみてはどうでしょうか」と提案してくれた。多恵は、「ありがとうマリアちゃん。そうしてみるね」と答えた。

多恵は、一日中マキトを探し疲れて、直ぐに寝てしまった。「おばちゃん、おはよう」ミアが起こしに来た。「おばちゃん、ミアね、昨日、知らないうちにお家に戻ってた。優しいお兄ちゃんがずっと一緒に居てくれたんだよ」多恵が、ミアに「しーっ」とやり「昨日の事は、まだおばちゃんと、ミアちゃんとお兄ちゃんの秘密ね」と多恵が静かにいうと。ミアは唇に人差し指を当てて「秘密ね」とニコニコ笑った。

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