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体が熱くなっているのを感じる… 自分のものじゃないみたい…… 痛みはない、チップのおかげだろう。瓦礫には虫野郎とアリーシャさん達の死体が散乱している。顔を触る、変形はしていない、腕もなんともない、チップで何が変わったんでしょうか?
「お嬢さん! 生きておるか?」
ヘンリーさんの声だ、助けが来た。
「は、はい! 私以外は全滅ですが… 」
「お嬢さん… 狐みたいになっとるぞ」
狐? 下半身を触ってみると、堂々と尻尾が生えていた。私、狐になっちゃったんですか!? どうなんだろう… 見た目は可愛ければいっか!
「可愛いですかね!?」
「部隊のみんなはどう思う? 儂は素敵だと思うが」
「「「可愛いです!」」」
「有り難く受け止めさせて頂きます!」
そんなこんなでやりとりを終えた後は、虫野郎と仲間たちの遺体の回収をしました。瓦礫の山に数分間の祈りを捧げ、クズどもへの復讐を胸に誓います。
「車に乗って医療施設へ来いとの連絡がイヴァークから来ておる、その… 体についても見てもらわねばな」
「どんとこいですよ! やる気しかないです! これもチップのおかげですかね?」
「そのチップとやらのことも何か分かったらしい、聞いてみるのがよいじゃろう」
「見てください! 耳! ぴこぴこ動いてます!」
「……聞いておったか?」
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