第二ラウンド
喉元を狙い迫る歯は、敢えて避けない。受けて至近距離からレーザーで殺す。3 2 1…….. 今だ。
鋭利な刃が喉に刺さるような、感触がした。レーザーガンを奴の体に押しつけて撃つ。浅い、奴は左にステップして避けた。次はどうする? 首の傷の状況は? 考えている間に浅いジャブが二発、頭に入る。だけど、腕を捕まえられた。
肘で関節を破壊し、喉に突きを入れる。うずくまった奴の頭に、止めを… 姿がない。
「残念だが、終わりだ。喉の傷は深いだろう」
なんで後ろに奴がいる?
「本来なら君が勝っていただろう、しかし、私にはチップがある」
チップ? 確か…… 初任務の時に見たような。恨み言の一つでも言ってやりたいですが、まずは傷をなんとかしないと…
「抗わない方が良い、目が覚めたら生まれ変わっている」
奴が近づいて来る。銃を持てる力は無さそうです。スラムの思い出が脳をよぎったが、振り払う、今はその時じゃない。辺りを見渡す、良いものが落ちてるじゃないですか、瓦礫排除用小型爆弾が放置されたままだ。
「這いずって、見苦しい。哀れだな、シティを守ることなど出来んわけだ。その状態で逃げてなんになる? 生き汚いぞ!」
コイツはバカだ。私に面白いほど着いて来る、セーフティを奴に見えないように外す。苛立ちながら近寄る虫野郎の顔面に、叩きつけてやった。
飛び散る肉、痛みを感じない、麻痺しているのでしょうか。癇に障る声が聞こえなくなった、殺せたかな… 治療は出来そうにない、なるべく見つかりやすいところに…
「グゥァチキッ、カカカカカッ、子娘ェ!!」
手を掴む化け物、頭からはチップのようなものが飛び出る。賭けだ、アレを自分に入れる。
「オイ… 何ヲして、止めロ!」
脳を抉り、チップを出す。それを抉れた喉に… 押し込んだ。
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