路地裏

 この街には4つのテロ組織がある。最大の団員数を誇るグランドヒーローズ、団員は少ないがその分質が良いキャリアマン、半ば宗教と化してるボディメカニック、そして俺が参加していたジャガーノート杞憂団だ。


 大変なことになった。入団して1日でジャガーノートは壊滅してしまったのだ。指導者が奮闘している間に逃走には成功したが、これからの展望は何もない。


 俺は小汚いホームレスや低所得者共を睨みつけながらどうすれば良いのか考える。大量に外から流れてくる一発逆転狙いの貧乏人共、一瞬で街の治安は悪化した。俺の職も、安価で雇える貧乏人共に取って変わられたのだ。


 どうせ俺は終わりだ。在籍していたという書類が今頃発見されているだろう。


 「そこそこの君君! ジャガーノートの団団員だね??」

 気色悪い全身機械の、人間? が俺に話しかけて来た。なんなんだ、今日は最悪の日だ。


 「俺がジャガーノートってとこの団員だったとして、どうするんだ?」


 「チチップにさせて貰貰う。君君の良く鍛え上上げられた身体は、このまま埋埋もれさせるには持持ったいない!!」


 「は? 何言ってんだ? アンタ、頭でも「パンッ」

 それは、突然だった。俺の意識は消え____






 暗い路地裏で男が1人、死んだ。機械人間は、男の死体を手下へと運ばせ、闇の中へ消えていく。人が1人消えたところで、この街は止まらない。


 チップの素体は集まりつつある。街には危険な匂いが漂う。探偵はどこへ消えた?

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