第8話

俺と燿の思い出話しは、日が沈みかけても続いていく。


「それに、よっちゃんだっていきなりいなくなったじゃないか!」


「それは、その、俺もお前に心配掛けさせたく無くてさ」


「お互い同じことを思っていたって事か」


「そうなるな」


「「ふふふふふ」」


お互いが顔を見合い、笑い合う。


しばらく笑い合うと燿が話し出す。


「それよりも、なんで突然いなくなったんだよ!ようやく落ち着いたからお見舞いに行ったらお前、いなくなってるしさ」


「その話は、しないと、ダメか?」


「当たり前だろ!俺とお前の仲だろ」


「そうだな、実はお前がいなくなった後、体調が悪くなってな。それでもっと施設の良い病院に転院したんだ」


「・・・そうだったのか、悪い」


「いや、お前は悪くないよ。こればかりは、しょうがなかったんだから」


「そうか・・・」


「それにお互い無事中学に通えたんだから良いだろ!」


「確かにな」


「それよりも水臭いぞ!中学の時に分かっていたんなら自分がよっちゃんだって言ってくれれば良いのに・・・」


「それについては悪いと思ってる。なんせ3年会って無かったしさ、結局中3の時にお前の胸の傷を見て確信したんだよ」


「それじゃあ仕方ない、か?」


「まぁ、なんであれ、こうしてお互い高校生活をエンジョイ出来てよかったよな!」


「ああ、俺もそう思うぞ!」


「よし!区切りもいいし、そろそろ帰るか?」


「そうだな、もう日も暮れて来たし」


「なぁ、帰りにゲーセン寄ってかないか?」


「いいぜ!」


「よし!そうと決まれば行くぞ真守!」


「ああ、燿」



こうして俺と燿はより一層絆を深める事ができた。


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