第6話
「えっ?!それって・・・」
「なに?まだ何かよう?」
「いや、その・・・・」
「はぁー、私に用があるならはっきり言いなさいよ!」
「1つ聞きたいんだが、桜井は兄妹とかいるか?例えば兄とか・・・」
「!!!!?」
俺が質問した瞬間、桜井の顔つきが変わり目つきが鋭くなった。
「いないけど、それがどうかした?」
「そ、そうか、ならいい」
「そっ!」
桜井はどこかへ行ってしまった。
しばらくして、翠先生が声をかけて来た。
「あーあ、やっちゃったわね鏑木君」
「何がですか?」
「桜井さんにとって、家族の話は地雷なのよねぇ」
「えっ!そうなの?」
「ええ、前にその事で色々あったらしいって聞いているわ」
「教えてもらってありがとうございます」
「いいのよ、私は青春を謳歌する学生の味方だからね」
「あっ、そうですか」
「ふふふ」
俺が教室に戻ると燿が待っていてくれていた。
「悪いな燿、遅れちまって」
「おお真守、特に問題なさそうで良かった」
「いつも心配かけてごめんな」
「気にするなよ、俺とお前の仲だろ」
「前から聞きたかったんだけど、なんで燿はそんなに構ってくれるんだ?」
燿とは中学から一緒で仲は良いが、ここまで構ってくれるのは明らかにおかしい。
「いきなりだな」
「まぁな」
「・・・そうだな、どうせお前は覚えていないだろうが教えてやるよ。
俺はな真守、お前に昔命を助けてもらった事があるんだよ」
いきなり、燿からとんでもない発言が飛び出した。
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