第4話


「お兄ちゃん!」


またこの子だ!


兄妹のいない俺の事をお兄ちゃんと呼ぶ可愛らしい女の子。当然俺にはこんなに可愛い女の子の心当たりは無い!


もしあったとしたら、忘れるどころか多分毎日一緒に遊んであげるだろう。


おい!今ロリコンとか思っただろう。君たちも見れば分かる!マジで可愛い!もう天使!

まさに神の使いと言っても過言では無い位だからな!


そんな話は置いといておくとして、どうやらまた新しい記憶が見える。


どうやらここはあの子の家のようだが、部屋に飾りつけがされている。

もしかしたら誰かの誕生日なのか?


少しして、可愛い服をきた女の子がやってくると俺は女の子に何かの箱を渡した。飾りつけがされているのでどうやらこの子の誕生日のようだ。


「お兄ちゃん、ありがとう!大切にするね」


女の子が箱を開けると中には雪の結晶の形をした水色の髪飾りが入っている。


「うわー!ありがとうお兄ちゃん!大切にするね!」


女の子は飛び跳ねながら喜んでから髪飾りをつける。


(うん、可愛い!まるで、さす兄の深雪さんのようだ)

 

その後は、家族一緒にご飯を食べている記憶が流れる。残念ながら両親の顔はぼやけているので見えないが、とても楽しそうだった。


またしても記憶が変わる。


今度はどこかの公園のようだ。

俺は女の子と一緒にボールで遊んでいるみたいで、女の子がボールを追いかけていた。


そしてボールが道路に出てしまいそれを女の子が取りに行こうと道路に飛び出した瞬間、

トラックがこちらに向かって走って来ているのが見えた。


俺はすぐに女の子の元に走る。


「・・・・・・!!!」


どうやら女の子の名前を叫んでいるようだが、残念ながら聴き取れない。

それでも必死さは、伝わってきた。


トラックが女の子にぶつかる瞬間、俺は女の子を突き飛ばし助けた。


そして・・・


代わりに俺はトラックに轢かれた!





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る