ドラゴン

「パラレルワールドで、死ぬという事は自分の一部を失うということだ。」


え、「そうなの。」


「そりゃあそうだろ。」


「変なことを言うな。俺が生み出した想像の世界だ。」


「気にするな。しせい君。今、此処にいるのが君だ。」


「分かってるよ。夢君。 でいいんだよね。」


そして戦闘が始まる。


黒服「私は、にばんの、いっぱくだ。」


黒服「私は、同じくにばんの、せんがい。」


黒服「同じく、みちずれだ。」


黒服「同じく、しょーとだ。」


何故か?自己紹介する流れ。


しせい「その、にばん?てのがわからないけど、僕は、しせいだ。」


ゆめ「俺は言わずもがなだよな。」


「夢様、相手に、手加減など出来ないですよ。全部本気で行きます。」


「かかって来い。にばんども。」


黒服の体が変化する黒い大きな物体ぶくぶくと太った結果。


オオカミ、ゴリラ、ゾウ、ヘビに変身した。


どれも、ものすごくでかい。


「そんな、人じゃ無いの?」


「神だからねなんでもなれるさ。」


「でも大人は力を固定しないといけない、いや一つしか力を使えない。だから、こいつらが変化出来るのはこの一種類のみだ。」


「それでも、こんなでかい生き物に勝てないかも。」


唖然


「それでも、勝てる俺たち二人ならいける。」


それからは、一瞬だった。


しせい君が相手よりも大きな生物に変身して全部を力でねじ伏せた。


「流石だね。」


はあーーーーーーーーーーーーーーーはあーーーーーーーーー


「めっちゃつかれた。」


一体何が起きたの?


「しせいくんがドラゴンに変身してやっつけたんだよ。」


「ドラゴン、僕が、ドラゴンに、・・・」


考え深いものがある。


ある日卵を見つけてそれをドラゴンの卵じゃ無いかと決めつけて大事に大事に育てていたっけ。


でも何日経っても1ヶ月経っても全く反応しないそれは、ただの岩でそれを何日も温めたと思うと、馬鹿らしくなった。


ドラゴンなんていないと思うしかない子供の行動力なんてそれくらい。


でも、何処かに僕の知らないところにいたら良いなとずっと心の隅の方で思っていた。


そんな、僕がドラゴンになれる。やはり、嬉しいな。


あの時、卵から孵っていれば今とおんなじ気持ちだったのだろう。


黒服を倒したからと言って、いなくなったわけもなく殺した、訳もなく、その場に倒れ込んでる4人。


「取り敢えず、こいつらが起きる前に、移動しようか。」


「そうだね。」

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