大和道校長
そして現在。上から落ちてきたのはヒロだった。
俺は何も分からなかったが。
学校中のみんながそれを分かっていたみたいだった。
なぜなら落ちた場所にはあらかじめエアマットが置かれていたから。
ヒロは無事だったのか?
俺が駆けつけた時見た光景はあまりに酷かった。
ヒロのお腹を、溝を、顔面を、脇腹を、何度も、何度も血反吐を吐き意識がなくなるまで殴っている。
拳を振るのは担任のすばる先生だヒロを押さえ込むようにやま先生も加勢している。
やま先生は女の人だけどそれでもヒロを押さえ込むのは容易だった。
ヒロはまだ身長150センチのただの中学生なんだから。
でも幾度となくヒロは顔を地面に打つことになる。それは、すばる先生の打撃が凄いから。
やま先生では抑えきれない。
そんな事を何分も。俺たちはそれをただ見守ることしかできてない。
それは間違いで、俺はあることに気づく。
周りを見渡せばそれを見ている人など、どこにもいない。みんな目を閉じているみんな辛いんだ。
誰もこれをいいとは思っていない。暴力を振る先生たちもその表情は酷いものだ。
そんな時声が聞こえた。
「それくらいでいいだろう。すばる先生、やま先生。」
すばる先生やま先生「大和(やまと)校長先生。」
2人の先生はやっと終わったと安堵の表情。
ヒロは体中、赤くなっている。
そこにいたのは大和道(やまと みち)校長先生だ。
俺とカノイちゃんはヒロに駆け寄る。
意識はない。死んでるんじゃないかと思うくらいの姿だ。
「カノイちゃんどうしよう?」
俺は尋ねる。
その後、ヒロは車で病院に連れていくことになった。
後で分かったけどヒロは全身骨折になっていた。
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