第3話

「ねー、付き合ってんの?さっきのは惚気か?レベル高すぎて惚気だってこと気づかなかったぞ、一発殴らせろって言われた―なんて」


ウザい。惚気じゃない、ただの単なる事実だよ!


「お?お?無視か?図星だな?」


もう一度言おう。ウザい。

さっきの石井さんとのゼロ距離接近からの廊下に連れ込まれ事案(仮)の後、ウザい絡まれ方をされている。


「廊下で逢引なんて、なかなかやりますなぁ」


だからニヤニヤするな!!!!!!

違うんだっての!!!!!!!!


ここで必死になって否定すると信憑性が高くなるってさっき石井さんが言ってたな……


「いいや?違うけど?」


平静に、平静に………俺は平静だ!!!!!


やっべ、平静に否定しようとするとなんでかしらんが顔が赤くなる!!!!


友達からの視点では俺は平静な感じで否定してはいるけど顔が赤くてばればれですよ〜笑ってなってるわけか!!!!

くそ〜、ほんとに違うんだって…………







今日はなんだかいつもより疲れた。

いや、原因はわかっている。石井さんだ。


いやでも俺が石井さんに一発殴らせろって言われた~とか吹聴しなかったらこんなことにはならなかったのか……


ベッドに寝ころびながらそう考える。


自業自得じゃねーか!石井さん関係ないわ。まぁ石井さんがあんな爆弾発言しなかったらこんなに疲れてないのか……?


明日こそはいつも通り平穏無事に過ごしたいものだ。

今日みたいに大変なのは一年に一度くらいがちょうどいい。


とりあえず、もう夜遅いので寝る。

おやすみ。

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