触らない人
足りないとは足るを知る人しか知らない。
僕は知らなかった。人がこんなにも人を思ってくれるだなんて。そんな僕は散々世の中で思いやりの大切さが叫ばれる中、それが自分に捧げられるまで気づかない利己主義だ。
家が利己主義の父に支配されていた。それを理由に僕の怠慢は許されるものなのか。それを語るには少しばかし人の善意を無視しすぎてしまった。他に誰には思わないが僕の無知というのは罪だったのかもしれない。罪を重ねた私が苦しむのは当然だったのかもしれない。
他の人のことなど全く考えない。口では人当たりの良いお世辞を言うがそれは私が気まずさを恐れているため。だから人と距離を縮めるほどに私は人が疎ましくなる。人は僕の本質を見抜いていた。知らなかったのは僕だけ。今日、そうではないと言い切ることは出来ないがそれを否定したいと祈る。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます