今日は涼しくていい天気ですね

 人のコミュニケーションは感情の共有が目的である。私が人に理解されていると考えるとき、それは話をしている内容について私がそれを口にしていないのに思っていたことを友人が口に出す時だ。それは友人や家族が私に対して理解されているというと感じるときも同じであるだろう。恐らく進化心理学的に考えると自分の境遇、立場と同じ人を増やすことで自己の安心や力の強さに繋がるのだろう。正直、全てのことを進化の都合上の有利で考えるのは淡泊であり、まるで自分とは人という箱の中からどうあがいても抜け出すことが出来ないと思わされるようで好きではない。ただ人というのはどこまでも見通せるような水に黒い絵の具のついた筆を入れたようなものだ。しかしすべてのことが正しく明るいもので説明できるものではない。特に子供の時なんかは親が口にしない世界とはそこにあるのにまるでなかったように気にもしない。そのような口にする言葉が見つからないような形は一歩下がって夏休みに朝顔を観察するような視点が必要になる。


 昨日した会話の内容について考えてみる。昨日話した人は戦車のゲームを一緒にする友達mさん、それに妹二人やおばあちゃんだった。それぞれの話したことについて考える。ゲームをする友達とは、もちろんゲーム自体に対する反応(この戦車めっちゃ長いじゃんwとか今のダメージ稼げたのおいしいとか敵のKV-2(ソ連の重戦車、うまく使うととんでもないダメージを食らう)こっちに来た、ヤバw)とかや最近出た自分でオリジナルの戦車が作れるゲームの話とかこの前友達が面白いといっていた「STEINS;GATE」というループもののアニメの話とかだった。上のほうの妹とは妹が最近ハマっている「ゴールデンカムイ」の話をされたり「ぼくらのヒーローアカデミア」の轟というキャラクターの家族がうちの家族と同じように父親が権威的で構造が似ているとかいてヤバいよね~という話だったりをだった。下の妹とは一緒にやっている「コンパス」という対人ゲームの話や最近はやっている「うま娘」ですきなキャラクターを当てるくじであるガチャの話だったりした。おばあちゃんとは最近涼しくなってきたという話や最近は自分は興味のなくなってきた相撲の話、自民党の次期総裁選の話などをした。


 何気ないありがちな一日の会話で長いドミノのそのうちの一つを摘み上げたのような日だ。私のここ一年と二年はそんな調子だ。それにオンラインでの授業やらたまの気晴らしに田舎の駅を散策することやらをふりかけたようなものだった。このとてもありがちな日の会話に私の相手への理解、相手の私への理解による違いや共通点はあるだろうか?最もな共通点はお互いに全く知らない話はしないということだ。戦車のゲームをする友達Mについては戦車のの話や以前、今期のアニメについて話したついでにした友達の好きなアニメの話。上の妹とは正直はじめしか見てないアニメの話なので、話を合わせるの苦労した。しかしそれ以前にも妹おすすめの今期のアニメ「シャドーハウス」にはまった経験があり、よくアニメのストーリーやキャラクターの話をする。家族の話も無論知らないはずがない。下の妹とは同じゲームの話。おばあちゃんとはその時テレビでやっていたニュースの話や相撲の話だ。どれをとっても事前にその話を知っていることを前提としている。これは話すことについて頭の中で想像するための下地となるものだ。どんな話であれそれがどのようなものかイメージできなければ(よくわからないなぁ)と思いながら「へー」と言って済ますことが多くなる。自分の考えていることを得意げに話した後で「へー」の一言で終わることは結構あるがそれで私はその人に理解されたと思える人はとんでもない幸せであると思う。かといって知っていることをただ単に話されただけではそれもまた(そうなんだ)「ふーん」という味気ない感想になってしまう。正直にいうと一日のなかで「へー」と「ふーん」だけしか言ってはいけない罰ゲームがあったとしても問題ないのではないかと思ってしまうほどである。ただ私は私を理解してもらうということもできるし相手を理解するということもできるのだ。ときの気まぐれでこの人なら私を理解してくれる気がするとかまあつま先ぐらいならわかってくれるかもなあとか思ったとしたらそれに感情というものがほしい。

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