第2話

スベリ台か…母親の産道を通っている時


その言葉がピッタリだと思った…


明るい場所に出た、産まれたのかな…


このまま息をしなかったら死ぬのかな?


そんな事考えてたら、お尻をバンバン叩かれた


俺はたまらず泣き声を上げる


スー~っ、オギャー


今世のスタートの始まりだ!



と言っても視点が合わない、ボヤっとしてる


オッパイだ、うくうくぷは~、ブリブリ、キモっ


3か月程この繰り返し、ほぼほぼ寝てる


うんちがダダ漏れなのが気持ち悪くてしょうがない


ボーちゃんがいてくれたらな……何それ?


はっ!前世の記憶だ、ヤベーもう忘れてた


手の甲…あった!アザだ、思い出したぞ


やっぱり無理ゲーだよ女神様


とりあえずステイタスボードオープン


アマノ ユウ LV1 HP1 MP0 SP1


うん、一撃で死ねる。


俺の名前ユウなんだ、

あれ、40あった能力の内半分が


消えてる…魔法が全て無い…

えー前世の苦労はなんだったの~


観察してると、この世界には魔素が無い


魔物も居ない魔法も無い…


地球、それも日本だな、

スキルも半分は機械があるから要らない


使えそうなのは、

スキルの催眠、すり込み、床上手!


あ~これはあかんやつや、己との闘いだ。


でも、前世があんなに頑張ったのに、

ほぼ使えないとすると


我慢する必要があるのだろうか?


まあ、覚えてて損は無いよね


俺はこの能力を解放する事に全力を注ごう…


と、生後3ヶ月の俺は思ったのだった。



3歳になった


あれから1日も欠かさずアザを見ては記憶を繋いでる


1日寝る事に、記憶が欠けて行ってるのが分かる


あの世の記憶、前世の記憶がどんどん消えて行く


直近の記憶はまだある、

産道を通る時の感触も思い出せる


アザを見て思い出すのは、前世の嫁の面影。


家で飼ってるインコのピーちゃん相手に催眠の練習を


毎日してるが掛からない、


隣りの家のケイコちゃん(同じ歳)には


たまに掛かるけど、

ただ寝てるのかどうかの判断が付かない。


毎日ケイコちゃんと遊んでいる、

二人素っ裸でお庭でプール遊び


ケイコ「ぞうたん」にぎにぎ


俺「あ、ケイコたん、そ、それは

  ポークウインナーです、ふぁ、気持ちいい」


3歳なのに勃っちゃった(驚き!)


もしかして、ケイコちゃんも床上手?


6歳になった、幼稚園にケイコちゃんと通う


お昼寝の時間に、

同じクラスの子供達全員を眠らせるのが日課だ


これも、掛かってるのか、

ただ寝てるのかの判断が付かない。


でもコツは掴んで来た、

相手の精神を安定させ、


目の奥を見て脳に直接訴えるイメージだ。


すり込みの練習も始めた、

床上手は大人になってからだな。


練習相手はもっぱらケイコちゃん


俺「ケイコちゃんは僕の事が好きだよねー」


ケイコ「好きだよ~」


俺「どんな事されても嫌いにならないでね」


ケイコ「うん、ならな~い」


これは掛かってるのか??


小学生になり勉強は余裕だったが4年生あたりから


あやしくなって来た、

しまった俺は頭が悪かったのを思い出した~


催眠やすり込みの練習してる場合じゃ無かった、


幼稚園の頃から、

スポーツや勉強を必死にやってれば…


毎回同じ失敗をしてる気がする…


しかし、催眠の練習をしてた成果が出て来た、


催眠とすり込みの能力が解放した。


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