第129話新たな兵器開発





俺らは、我が家に戻ってきた。


『親分、風呂にいってくるよ』


ピーとキーのコンビが、スライムを引き連れてリビングから出て行った。


『それでは主殿、ワシら新しく買ったテレビで録画を見てきますぞ』


「好きなだけ見るといい。その為に新たに購入したんだからな」


テレビを見る従魔が増えて、新たなに従魔専用のテレビ室を設けた。

部屋の壁の4面に、それぞれ巨大モニターを設置。

録画や見放題で従魔が鑑賞。

凄い時は、4面から違う物を鑑賞しても、音を聞き分けている。


はじめは2面だったのが、聞き分けることを知って4面に増設。

それぞれグループで鑑賞するようになった。



「あ、おかえなさい」


「ただいま。何か変わったことでもあった」


「何でも和也が、新たに兵器開発を進める事に謝ってくれって言ってたわ」


「そうか、やはりそうなるだろうな」


「詳しい内容は、書斎のデスクの上にUSBメモリで見てくれって」


「そうか、ありがとう」



書斎のデスクで、PCにUSBメモリを差し込んで、電源を入れる。


【宇宙船を潜水艦として使用する事になった。御免!】


そんなタイトルだ目に入ってきた。

ページ1枚に、謝罪の文面がこれでもかと書かれていた。


和也も、和也なりに悪いと思っているんだ。

もともとが潜水艦だった。それを改良して潜水艦にするのだから簡単だ。


その潜水艦のテストだと、水中を54ノットで進むことが出来たらしい。

54ノットは時速に直すと、100キロの速度で水中を進んだ。

まだまだ余力を残してのテストだったらしい。



そしてメタルXIの探知機能を使って、水中を3Dで表示。

海水内を見事に再現されていた。

正面画面・左画面・右画面・進行斜め下画面・進行斜め上画面の5画面で表示。

随時、障害物との距離も表示。

画面を見ながらの潜航が可能にしていた。



そして、敵探知にも使用。

1キロ内の物をことごとく探知。障害物があっても見逃さない。

それは、空にも及ぶ探知だった。



それに、空へと飛ぶことも可能。

その時も、時速100キロで飛び続けて、徐々にスピードを上げて500キロまで達した。



武器も迎撃ミサイルを小型にして使用。

海上に浮かぶ小型船を、水中から打ち抜き、空中でUターンして海中に戻り回収。

外傷検査後、再度使用される仕組みになっていた。

勿論、マッハ6の速度が出せる。



そして、空の飛行物体を遊撃出来るかもテストされた。

空に飛び続けるドローン10機を、迎撃ミサイル1発が追尾し続けて打ち落とした。


駆逐艦から発射されたミサイルも、余裕で打ち落としていた。



そして、テストに使用された潜水艦は、黒鯱くろしゃちと呼ばれていた。

海上から飛び出す姿が、鯱が飛び跳ねたように見えたらしい。

それによって、黒鯱と呼ばれるようになった。




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