第126話新たな関係




「誠黒ダンジョンへ行くのに、ついて来る者は集まれ」


『行くよ』


『おいらも』


『おいらも、いくよ』


『いくいく』


グフ・アイ・スラ・キー・ピー・四助・五助が集まってきた。

他はテレビを見たり、温泉に入ってのんびりとしている。


昨日の夜に話し合った結果。探索は強制しないことになった。


「メタル集めと、前回の続きをする予定だ」


『任して親分』


拙者せっしゃは、何処までも主に付いて行きますぞ』


『アイはかたいな、もっとリラックスだよ』


「それじゃ、行ってくるよ」


俺達を、微笑みながら見送る瞳には、ライムが足元に抱きついていた。

最近ライムは、瞳に甘えるようになっている。

瞳が動き回る後を、ピョンピョンと付いてゆく。

そんなライムにも、優しく接する瞳に、三助が離れた所で見ているのが、何故か愛らしいくみえる。




スライムらはバッグに縮こまりながら入り、グフとアイが俺に触れていることを確認して、ワープを発動。

フライングフィッシュの生息する湖に、瞬時に移動。


度重なるワープ使用で、ワープⅡがワープⅢに変化。

一度行ったことの有るダンジョン位置なら、容易にいけるようになった。


少し戦力が落ちたが、いけるだろう。


俺に向かうフライングフィッシュは、雷手甲で殴り付けて、仕留めないようにして従魔らに返した。

見事に五助が飛び付き、キャッチして溶かしている。


『四助、もっと踏ん張って光線を撃たないとぶれるよ』


『こうですか?』


『そうそう、そんな感じ』


グフは、大量なフライングフィッシュを突風で集めて、風の刃を複数発生させて仕留めていた。



「ようやく終わったな」


『たらふく喰ったよ』


「そうか、良かったな」


『親分、カードだよ』


「ありがとう。これが最後のカードだな。次のポイントへ移動するぞ」


『親分、掴まったよ』


瞬時にワープして、前回のポイントに出現。

すぐに襲ってくるかと、光線を警戒したが襲ってこない。


グフの案内で、光線の発射点へ向かうことにした。


何か嫌な予感がして、とっさに雷撃野太刀で右後方を斬り下ろした。


「ギャー」


胸を斬られた白髪の女の姿があった。

又も嫌な予感がして、振向きざまに更に斬り上げた。

俺はスローモーションを観ているように、野太刀が瞬時に現れた白髪の女の首をねていた。

そして、俊足で一気に後方へいく。

よく見える位置から、雷撃野太刀で突きを放つと、一筋の雷撃が白髪の女に命中。


俺に遅れながら、従魔らも必死に現れる白髪の女を仕留めていた。


四助はそのまま飲み込んで、溶かしている。


キーは、雷撃で複数を仕留めて、まだ現れていない空間にも雷撃を落としていた。


又、何時いつ現れるか警戒したが、現れない。


「終わったか?」


『終わったみたいだよ』


『親分カードだよ』


何だこのカードは・・・


ショートワープ


短いワープが出来る(従魔用)


1枚だけだが、従魔用とは・・・

結局、スラにショートワープを与えた。

見えないのに、あっちこっちから襲う存在になってしまった。



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る