第119話新たな事業展開




この国に来てから2ヶ月が経過しただろう。

自由党が6割を占めて、過半数以上の議員を獲得して、民化党と共民党が残りの1割を獲得。

3割の王族議員も、安心して政治に取り組んでいる。

自由党のベッカムが、初代総理大臣に付いた。

閣僚かくりょうにも王族議員3人と、民化党1人と共民党1人、残りが自由党が占めた。



ベッカムは、魅惑の支援スキル持ちで、1人のみ心を引き付けて、とりこにすることが出来た。

そして頭脳が良かった。

日本の明治維新の話が好きで、【竜馬がゆく】が愛読書でもあった。


しかし、カリスマと違って俺の支配には相性が良く、従順に従ってくれている。



目の前で、協定書の調印式が行なわれていた。

ベッカムと株式会社川猪の代表が、互いにサインをし合っている。



株式会社川猪は、日本の新幹線車両を作っているメーカーと、猪野研究所の合同企業であった。

この国に新幹線が通ることが正式に決まったのだ。


線路は作らないが、国の主要道路を作りながら、その上を新幹線が通る計画であった。


その為に、最低でも片側2車線道路が、つまり4車線以上の道路が作られる予定。

ノンストップで目的地に行く為に、便利な輸送網になる筈だ。

上空は2つに別けられて、道路から6メートル以上に乗客車両と貨物列車が運行。

更に上を新幹線専用として運行。

この国は、一気に物流が開花された国になるだろう。


それに、新しい道路を使って、特殊な電子信号で誘導。

車両が自動運転される予定。

新しい自動運行が、ここで試される。


それにと同時に、道路下にはインフラのパイプが通る。

そのパイプ内には電気・通信・水道が通り、人が通れるスペースも確保。

日々のメンテが簡単に出来るようになる予定。

勿論、耐震が考えられた作りに成っている。



道路上空を安全に使用する為に、上空には厳しい空間法なる法律が採決された。

車両は高さ5メートル内に規制。

道路5メートル以上の空間には、いかなる障害物を作ってはならない。

歩道も5メートル幅を確保する事。


※例外として、申告して認可が下りれば、その限りでない。



俺は暇になったので、ワープで我が家に帰った。


「今、戻ったよ」


「お帰りなさい」


『親分、はやいお帰りだね』


「ピーも元気にしてたか?」


『元気だよ』


そう言いながら、瞳の右足に抱きついた。


「どうしたのピーちゃん」


『ママさんの手料理が食べたい』


「2時間前に食べたでしょ」


『もう溶けて無くなったよ』


「食べ過ぎると太るわよ」


『大丈夫だよ』


そうなのだ、従魔はいくらでも食べても限界が無い。

そして太らない。

俺は従魔の七不思議と思っている。



KAMITO弁護事務所のメールを確認。


アメリカ政府とアメリカ企業を交えて、交渉された結果。


正式に純利益の2割が、10年間貰えることになった。

政変でレアアースが入らなくなった場合は、解消されると書かれていた。


アメリカ側も民主主義陣営に取り込んだことで、大いに期待しているようで評判がよい。


そして、レアアースの発表は1ヵ月後なったと、メールに書かれている。



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