第30話1階層制覇




どうする、このまま2階へ下りるべきか?

1階層を攻略して、防具カードを集めランクアップをするべきか?

そうだ!。12階層の事もある。

地図アプリも完成させておきたい。


「1階層を攻略しようと思う。お前らの実力から2つのグループに分けて戦かって欲しい。好きな様に分かれてみろ」


スライムのグループとその他のグループに分かれたようだ。

数的にその他のグループに俺が入った方が良さそうだ。


『親分、俺らスライムは頑張って倒してくるぞ』


『親分、あとでなーー』


そう言い残して行ってしまった。


「仕方ない残ったメンバーで頑張ろう」


そうか、こんな時にスライムらは何となく念話してくるが、リップらは何か欲しい時しか念話はしない。


「その右の通路に入るぞ」


俺の指示でようやく動き出したBグループ。

リップとツタの活躍で順調に進んでいる。

しかしアイはただ空中を飛び回っているだけ。


「アイ、催眠スキルが有るのだから相手に掛けて同士討ちに出来ないのか?」


『出来るかも・・・』


「ならやってみろ」


次から複数現れるとアイは、瞬時に掛けて同士討ちさせてスキを作り、リップとツタが仕留めている。

黒球体の攻撃方法は、あの黒い霧を使って相手を締め付ける攻撃だった。

締め付け力もリップとツタに比べると弱い感じがする。

接近戦でしか攻撃出来ないタイプみたいで、物理遠距離攻撃に弱いタイプなので残念な魔物だ。

最初は黒魔法を防いだ為、脅威に思ったのに今では残念さんに成り下がった。


「そこは右だ」


着々と地図アプリが完成に近づいている。

あとはこの辺を探索すれば終わりだ。


そしてようやく地図アプリも完成。

しかしここは迷路の北端なのに、その北端にきた途端に罠探知にわずかに反応。

手で触った感触でも、わずかに切れ目が有った。

注意して調べないと分からないレベル。しかしどうしても開かない。

ここはもしかして、あの隠し扉と同じで魔物を全滅させないと開かないのか?

ここの反対側の魔物27体を倒せば、俺の全範囲探知から魔物の反応は消える。


「リップとツタ、俺のイメージする所へ行き魔物を倒してこい」


『わかったよ』


ここから去っていく2体。

ピーに念話で話し掛けてみても、ピーの探知にも魔物の反応が無くなったと返事が返ってきた。

ピーはランクアップした際に、探知のスキルを取得していた。


俺の全範囲探知から魔物反応が消えだした。

そしてついに魔物反応が無くなった瞬間に、ガタッと音がして自動にドアが開いた。

そこは10メートル四方の部屋で台座に、やはり指輪が有った。

あの時の指輪に似ている。【黒空間】からあの指輪を取り出し近づけて比較しようとした瞬間。

2つは勝手に空中に浮かび上がりうねる様に合体。2重リングに成ってしまった。

そして俺の右手の薬指に勝手にはまっていた。

ヤバイと左手で抜こうとするも抜けない。

呪いが掛かっていない事を願いつつステータスを確認。



青柳誠あおやぎまこと


Lv13


HP160+50

MP140


STR7 VIT4

DEF3 INT7

DEX6 AGI7


固有スキル

カードマスター

カード化・カードホルダー・従魔・カード鑑定


魔法スキル

黒魔法・魔法攻撃倍増(リング効果)


攻撃スキル

スラッシュ・パワースラッシュ


防御スキル

毒無効・状態異常耐性・透明化・魔法防御


支援スキル

魔物探知・罠探知・階段ワープ・催眠・全範囲探知・幻魔


魔法スキルに魔法攻撃倍増(リング効果)が追加されている。


念話で2階層へ行く階段へ集合する様に伝えた。

途中でリップとツタと合流。そのまま階段へ急ぐ。


俺らが早く階段へ到着。

1時間後にもどって来たスライム軍団。

ピーはププとカードを吐き出し、拾い上げると3枚の黒いラウンド・シールドであった。

大事にカードホルダーに収納。

しばらくは魔物の復活まで時間が掛かるだろう。


「皆2階層へ下りるぞ、ついて来い」


先頭で階段を下りて、驚きで動きが止まる。

周りが一瞬で暗くなり、目の前が一切見えていない。

階段を上がりカードホルダーから光球カードを取り出し、具現化させる。

光った状態で下りて行くが辺りだけが明るく、先は暗い。

通路奥を覗くも、4メートル先は暗い状態のままで更に奥は真暗だ。


後方から音がするので振り返ると、リップが下りてくる最中であった。


暗いことに恐怖を感じている俺だった。この先も真っ暗な世界だと思うと耐えられない。

そのあと従魔らが下りるのを観察。

どうも従魔らは、暗いことを余り気にしていない。

ただジッと俺を見ているだけ。


スマホの時間は17時23分。

悩んだ結果、階段に向かって歩き出した。


『どうしたの、2階層で戦わないの』


「明日に変更だ、今日は色々有ったからな。1階で寝る。1階は魔物が居ないから行っても無駄だからな」


『魔物いないの』


「いないな、明日なら復活してるだろう」


『どうしても戦いたいぞ』


「・・・分かった。多々良ダンジョンの9階で戦ってくれ。今からカードに戻す」


『親分ありがとう』


従魔らをカードに戻し、階段ワープを発動して決定。

多々良ダンジョンの9階の階段前に瞬時に移動していた。

即カードを取り出し従魔に戻した。


『親分行って来るぞ』


「この9階層の魔物が居なくなったら10階層へ行ってもいいぞ」


『本当か親分』


「本当だ」


リップとツタに袋をわたし、3グループで動き出した。

そんな姿を見送り、寝る準備を始める。



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