第9話 今思えば


青い空は

透き通り

夕焼けは

山々を赤く染めて

色付く木々の葉の隙間から

透き通った光が零れてる

秋という美しい季節の

同じ石を

二人は握りしめて出逢った

出逢ったことが運命なら

流されていくのも運命

人は未来を見つめて

生きるのなら

私たちは未来よりも

繋ぎ続けた日々に想いを重ねる

幾つもの季節を

一緒に過ごしたことが

奇跡のような

同じ空間にいることが

夢のような

そんなことを言う私の

身体を黙って引き寄せて

あなたは抱きしめる


今思えば

それが

言葉代わりの答えだったのかな






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