第3話 出会い
~夜明 渉の視点~
俺は目を覚ますとそこには森の中だった。
「此処はヒストリアに着いたのか?」
俺はそう思って考えた。
「そうだ、あれを出したら分かるか。ステータスオープン」
俺は自身のステータスを出した。
名前 夜明 渉 33歳 男 180cn 65キロ
職業 無職 レベル1
HP100 MP50
基本能力 攻撃E 防御E 体力E 魔法防御E 魔力E 知性E 器用E 俊敏E 運E
基本スキル
(その他のスキル能力封印)
庇護 封印中
「おお。MPがある。やっぱり、此処がヒストリアだな? それじゃあ『封印解除』!」
俺は自身の封印を解除して、改めて確認の為、ステータスを確認した。
名前 ワタル=ムーンライト 33歳 男 180cn 65キロ
職業 元勇者 レベル1
HP500 MP400
基本能力 攻撃S 防御S 体力S 魔法防御S 魔力S 知性S 器用S 俊敏S 運S
基本スキル 剣術S・格闘S・全属性攻撃魔法S・支援&回復魔法B・生活魔法B・料理C・全異常耐性無効・HP超回復・MP超回復・亜空間収納・転送魔法・飛翔魔法・二刀流・解体魔法・眷属召喚・結界魔法・探知魔法・マッピング済み地図・解体魔法・能力隠蔽・
庇護 女神フローネの使徒.....経験値3倍(パーティ組むと10倍に変化。有効レベル500)
「スキルと能力はそのままでHPとMPは初期値だな? まあ経験値5倍があれば何とかなるだろう」
俺はステータスの確認をした後、地図をスキルで出すとその場所は.......。
「此処って「死の森」なのか。だったら一番近い街は....あったベルンの街か?
そうなると此処ってベルハイム王国って事か。あの夫婦も此処にいたっけ?」
俺は20年前に一緒に大魔王と戦った男の戦士と女性の神官を思い出していた。
すると、目の前に大きな湖が見えて来た。
湖に到着すると俺は此処を拠点とした。
何故なら此処は「死の森」でレベル1の俺では即死になる場所である。
この湖から奥に進むと災害クラスの魔物が沢山いる。
この周辺にはそう言った魔物が居ない為、レベル上げには一番いい場所でもあるからだ。
此処を拠点にしてレベルを上げて行けば、死の森から出てベルンに行けると考えたからであったので、俺は湖の近くに以前亜空間収納に入れてあった家型のテントを取り出して配置をし、家型テントに組み込まれた魔道具を使って結界を張った。
「さてと、中に入って考えようか」
俺は家型テントにある扉を開いて中に入った。
中に入ると中央に大広間があり、扉の左横に台所と魔道具のコンロとオーブン、右横には3つの部屋があり、一番奥にはお風呂とトイレがある。
先ず、俺は風呂場に行き、生活魔法で水を張り、浴槽の横に埋め込めている魔道具に魔力を入れるとお湯が沸くのだ。
そして、風呂に入り、亜空間収納から石鹸とシャンプーを使って体を洗って湯舟に浸かった。
「ふう.....結構いい湯だな....」
20分後、風呂から出てこれも亜空間収納から寝間着を取り出して着替え、夕食の準備をした。
一応、亜空間収納に入っているのはこの世界で使っていた物だった。
その内容は、ポーション10000個。魔力回復ポーション5000個。家型テント。錬金用のミスリル鉱石100キロ。錬金用の鋼鉄石100キロ。漆黒の鎧。漆黒の小手。漆黒の膝当て。漆黒のブーツ。魔剣バハムート。魔剣リンドリウム。冒険初心者用の服一式(自動調節機能)が2セット。男性用下着。男女兼用寝間着2セット。そして、食料が約10トンなどなど.....。
「次は夕食作りだな。確かオーク肉があったよな?」
亜空間収納からオーク肉やこの世界での野菜を取り出して、簡単な料理をした。
この世界では野菜は殆ど地球でもある野菜と同じで肉だけは魔物の肉を使っている。
特にオーク肉は地球の豚肉よりジューシーである。
そして、俺は夕食を食べた後、大広間で色々と確認した。
先ず亜空間収納とアイテムボックスの違いは一つだけ、魔力を使うかスキルで使うかだ。
能力は両方とも同じで食材の腐敗ななく、亜空間収納は魔力を使う。
その魔力量はMP10で約1年間使用可能で、魔力が無くなると取り出せなくなる。
しかし、アイテムボックスはスキルの為、魔力は0でスキルで使うのでその為、保管出来る量は体力のレベルと関係する。
体力Cだと半径10メートルしか保管出来ないが体力Sだと半径1キロまで保管出来るのだ。
だから俺は亜空間収納に入っている物をアイテムボックスに入れ直した。
「ふう。入れ替えには結構時間がかかったなあ.....次は剣の制作だな。アイテムボックスに置いている魔剣は今の俺では使えないからなあ」
俺のアイテムボックスに置いている魔剣2本は基本魔力を使う。その魔力は結構使うのでレベル100以上でないと魔剣は使えない。
だから新たに剣を作らないと大変な事になるのだ。
「剣はミスリル鉱石100キロと鉄鉱石100キロを使って作ってっと。1本作るのに両方で50キロだから今の量だと2本は出来るか....」
俺は新たに入れた錬金術で剣を作成する。
約2時間経過で2本の剣が出来上がった。
「錬金術で使って残った魔力はえっと.....大体残り200ぐらいか....1本辺り100以内の魔力で付与しないと行けないなあ。そうなると1本辺り5個までは付与できるはずだ」
俺は付与する能力を考えて.....だいたい20分で付与する能力を決めた。
「付与するのは、「軽量化」、「斬鉄」、「刃こぼれ無効」、「耐久性」、「魔力挿入強化」で特に「魔力挿入強化」はMP1で確か1時間持続で問題ないか。レベル100以上になったら強敵相手には魔剣が使える。まあ....聖剣は使う事が出来ないけどね。勇者じゃないからな......」
俺は新しい剣2本を錬金術で付与をした。
そうしたら、魔力がほとんどなくなっていた。
「今日はこれぐらいにして寝るかあ。明日は朝からこの辺りを探索して魔物退治してレベルを上げないとな....」
俺は大広間から出て自室の部屋に入りベットに潜り込んで寝たのであった。
.....明日から俺の新しい旅が始まろうとしていた.....
○○○○
次の日、俺は朝食を食べて家テントの外に出た。
そして、森の周辺を歩いていると、何処からとなく魔物気配を感じた。
「魔物に囲まれたか....数は....5体か....これってオーガか?」
俺は探知魔法を使って魔物の姿と数を調べた。
俺の位置から50メートル先にオーガが5体発見した。
アイテムボックスから昨日作った剣2本を取り出して、オーガいる所に走って行った。
「見つけたぞ。まだこちらには気づいていないな....ならば速攻で終わらせよう。なんせ15年ぶりだからな...戦うの....行くぞ!」
俺は素早くオーガ一体に斬り込んだ。
『ギャアアアアアア!』
オーガは悲鳴を出して息絶えた。
俺が一瞬で首を斬り落としたのだ。
残りのオーガ達は仲間が死んだ事に驚いて辺りを見ていた。
そして、俺は2本の剣で残りのオーガの首を斬り落とした。
まさに秒殺で終わったのだ。
<レベル1からレベル25に上がりました>
俺の頭の中で機械的な声が聞こえて来た。
「おお。レベル25になったのか? HPとMPのみステータスオープン!」
名前 ワタル=ムーンライト 33歳 男 180cn 65キロ
職業 錬金術師(元勇者は非表示) レベル25
HP5000 MP3200
「これぐらいならオーガと上位種に対抗できるはずだ」
俺はそう思って更に森の中を歩いて行った。
すると、女性の声が聞こえて来た。
『た........』
俺は「た」しか聞こえなかったので、もう少し女性の声の方に向って行くと今度ははっきりと聞こえた。
『助けてええええええええ!』
女性の悲鳴が大きく俺まで聞えて来たので俺はすぐさま女性の所に向うと、女性の周りにオーガが3体が女性の服を破いていた。
その女性を見た俺は
「この女性は.....俺の前にいた女子高校生だな....やべえ。今助けるぞ」
俺は素早くオーガ達3体の首を斬り落とした。
そして、俺はボロボロになった服の姿の女性に対して声をかけた。
「おい! 大丈夫か?」
「.....はい。大丈夫です......」
その女性はセミロングの髪をなびかせながら身体全体が泥まみれだか、スタイルバツグンな美女であった。
俺が助けた女性.....この後に俺の嫁さんになる上川亜理紗かみかわありさとの出会いであった。
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