第74話 「優しい探偵、美幸と桃介」

 普通は、こんなネタばらしは、書いた後にするのだが、書く前に書いてしまう。


 話しながら考えるタイプ、木村れい、エッセイの場で考えてみる。


 朝比奈美幸、実在である。苗字は違う。美幸が居なかったら僕は、小説を書いて居なかった。


 美幸は、個人事業主でメイクの仕事をしていた。清楚というかなあ、今どき、セイソカワイイって感じかな。ややツンデレで、クールビューティー。気高く独立心が強い。やや天然。いたずら少女みたいに楽しそうに話すのがなんともギャップだった。

 甘い物が好きな普通の女子だ。ただ芸能人レベルな美女。僕に近づく10メートルくらい前からオーラが出ていた。あんな女性は見たことがない。


 彼女を僕は、スナックで働く医療事務にした。スナックは良いとして、しかし医療事務は俺が書きやすいから、医療事務にした。医療事務にも成りたかったとは、美幸も実は言っていたが、いや、全く事務系にはまるようなタイプではないなあ。


 でも、彼女のパーソナリティが医療事務なら、どのように発揮されるのかというと、てんでわからなくて、書きやすいからと安易に職業選択したから、書きたい人間像がかけなくなる。


 美幸は、堅いインテリの家系なのに、一人だけグレて、一匹オオカミみたいにしているような自由人だった。営業で役職もついていた経験もあり、意外と論理的で、不思議な子だった。自分にしか興味がないように見えて、しかし、実は、人の話を好奇心強く、よく聞くって感じ。


 果たして美幸のパーソナリティをどのようにして、彼女に何を語らせ、木村れいに影響を与えたり、ミステリーに関与してくるのか、そこを考えていますね。


 これまでの優しい探偵で、美幸は、ほぼほぼ話していない。これじゃ、だめだ!


 美幸が僕に諭すように話しかけるような人格を少しだけ思いついてきた。


 あと桃介も悩むんだよなあ。


 桃介は、モデルが2人いるから、融合が難しい。介護相談員Kと看護師Hである。


 パーソナリティの設定は、実に曖昧なままに進めていた。看護師兼、ホストって、彼は、何処に向かおうとしてんだよ!


 素朴なのに、チャラい言葉遣い。バスケが趣味で野球も少しする。なぜ看護師になったのかは、Hにも聞いたことあるけど、忘れちゃったな。俺、看護師の採用担当していたから、看護師に成る動機は大概わかる。


 天然なキャラはKから来ているが癒やしキャラとして素晴らしい。また、強気な俺との相性はよいのである。


 最近、Kとやや口論した。彼の独特な俺との付き合い方が天然すぎて、俺がムカついたからである。しかし、僕はKが次に電話がかかってきた時に即、謝った。


 やや我慢して、ためこむと、親しい友人にも、つい悪い言葉をくちばしるが、即座に反省するのが俺の特徴になる。


 Kは、冷静に「木村さんはどんな事を言ったのが悪いと思ってんですか?僕、細かい話を覚えてないです」って。

 「…らしいな。まあいいや。お前さ、友達だよな。俺を親しい友人と思ってはいるんよな。じゃあいいよ」

 そして、ライン電話は3時間続いた。何か様々な考え方とか、世の中、人のあるべき論とか、彼とはやたら真面目な話が合う。Kは、実は歯医者の息子でインテリだ。たぶん優しいから持てるはずだけど、全く浮いた話がない。恋愛に疎い。

 逆にHは恋愛話がしっかり出来るし、しかし真面目なんだよねえ、そこが俺に合う。




 あと、あれだなあ、作風としては、やはり、街の仲間、そして家事とか僕らの日常生活をかなり意識していれたい。日常が面白いのだ。そんなことを考えている。

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