第65話 評論「木村れい的、子供論➋」

 3.イジメから考える子供と社会



 子供論❶で、「子供は、社会を映し出す鏡」といいました。


 別の具体例を出します。


 子供の「いじめ」です。


 子供の「いじめ」を考えて行くとき、やはりそこには、社会が映し出されてくる、そう僕は思います。


 理由を語ります。


 子供は、一般論として、人に忖度そんたくすることなしに自分の意志をのびのびと自由に発することができる特徴があります。  

 これは、ある意味は、素晴らしいことです。素直とも言います。但し、無自覚に人を傷つけるような言動があります。


 例


「れいって、変な名前!」

「○○ちゃん臭い、汚い」

「バカ!アホ!」

「デブ!ブス!」

「変な髪型!」

「お前の母ちゃん出べそ(古い)」

「○○〜!(嫌なあだ名)」


「うぜえよ!」

「帰れ」(私の小学生時代に、流行って、言われたM君はほんとに怒って家に帰る事件が起きた)

「死ね」

 また「無視」という言葉にならない行為をすること。



 こんな具合に、簡単に、無自覚に人を傷つけてしまうようなことを言い放っても(言わないのも)平気なのが子供ですね。子供って、意外と「残酷」なんです。そういうものです。


 当たり前に個別性はありつつも、共通するのは、未熟なのです。それが子供です。



 子供が、自由に言えるのは素晴らしいけど(素晴らしい例を挙げていませんけどね)、悪気なく無自覚に「いじめ」をしてしまう未熟なのも子供です。



 ですが、一方で、大人社会を見てみましょう。


 会社のパワハラ、これは、子供のイジメとどこが違うのか?ただ、言葉ヅラでは、露骨に悪い言葉は使わないかもしれない。


 パワハラまで行かなくても、仕事に私情的な感情を持ち込む人がいる。人の好き嫌い、合う合わないは、誰にでもあります。しかし、仕事の中に、大人でさえ、私情を持ち込む。

 具体的には、似たもの同士の派閥をつくるのは当たり前にありますが、違う考え方の人間を直ぐに排除したり、人を仲間はずれにしたり、無視したりする。

 因みに、無視は1番に最悪のコミニケーション、侮辱行為とコミニケーション論的には言われてます。人間に1番ダメージを与えるコミニケーション手段です。

 そういった感じに大人も人を傷つけたりする。つまり、合法的かつ、社会的ないじめをします。


 もちろんコンプライアンスが叫ばれる社会で、パワハラは合法ではありませんが、日常的にパワハラ的な事柄は多々ある社会だと僕は様々な社会の側面をみながら思います。



 大人が、子供より、もっと酷いのは、狡猾なところです。力関係や、人間関係を背景にしながら、成熟しながらも、パワハラなどの「大人のいじめ」をする。もし無自覚なら、実に未成熟な大人、大人集団でしょうか。

 

 顔が見えないコミニケーションであるSNS、ツイッターの晒し行為や、炎上。又は、興味本位とプライバシー侵害だらけの芸能人報道も何か、いじめに似ています。 


 「他者理解とは何か?」私の評論とも繋がる話になります。


 つまり大人とて、子供と変わらない。変わらないどころが更に酷い。そんな事を、僕は、考えたりします。


 

 なぜ子供のイジメがなくならないのか?


 「大人社会ですら克服出来ていない課題を子供が解決できるわけがない」からです。


 大人は子供に「イジメをするな!」


 叱りながら、我が身をかえりみてほしい。自分は、会社で、様々な人間関係で、人とどのように接しているのか。


 僕は、そんな風に大人が、子供に自分の姿を堂々と見せられたり、語れる大人になれるのか否か?人としての道を示せるのか否か?そこについて、考えています。


 

 子供は、社会の鏡といいました。

言い換えるなら、「子供は、大人を映し出す鏡」です。


 だから、やはり、子供に僕は着目して社会を見ています。



 (ポテチを挟みながら、とんでもなく、シリアスな問題を語っていく、そんなエッセイ。大丈夫か、木村れい)。


 木村れい的子供論

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