第4話 追われる少女

「きゃーーーーっ!!!」


麗しい女性の声がする。俺はすかさず助けに走る!


「見つけたぞ!さっさと殺るんだ!」


駆けつけると、そこには5人ほど黒いフードを被った輩が女の子を襲っている!そして、女の子はとても可愛い!


輩の1人が、可愛い女の子に飛び掛かる!


キイーーーンッ


切りかかった輩の剣が折れ、破片が地面に刺さる。何事かと、輩達は慄く。


「誰だ貴様は!?」


「全可愛い女の子の味方さ!」


「…こいつ、何をふざけたことを!こいつからやっちまうか!」


黒いフードの輩が、全員で束になって襲いかかってくる!


俺は、手に持っている剣に魔法をかけ、敵に向かって一振りする。


ズバッズバッズバッ!!


その瞬間、輩全員の首が飛んだ。切れた所から血飛沫が舞う。首と切り離された胴体は、ゆっくりと地面に倒れ込んだ。


「やあ、大丈夫だったかい?」


可愛い女の子は、ビックリした様子だった。だが、我に返ったのかお礼を言おうとする。


「助けていただいて、本当にありがとうございました!私は、ルナと申します。お強いんですね。」


うん、近くで見るとさらに可愛い。やはり可愛いは正義だ。


「それにその剣、普通の剣ではないですね。初めて見ました。」


ルナは興味深々に聞いてきた。


「俺は、カズキって言うんだ。これは俺が作った魔道具の剣で、手で持つ上部の所に風車みたいな部分があるだろ、この剣に魔力を注ぐと風魔法が起こり風車が回る。そうすると、剣の刃が小刻みに動いて、切れ味が倍増するんだ。名前は、マイクロバイブレーションソードだ!」


ルナは凄いと言わんばかりの顔をしている。そして、可愛い!


「ところで、どうしてアイツらに追われていたんだ?」


「それは…話すと長くなります。」


「分かった。今日はここらで野宿としようか。」


俺は、焚き火の準備を始めた。


そして、火のそばに2人座りルナが話を始めた。


ルナは、金髪の美少女で服装は神官といった感じだ。前後にかかったマントみたいな服だが、横から見るとなかなかの薄着で、横乳が素晴らしい。露出部が多いのは、国の方針であろうか。


「私の住んでいた国が魔族に襲われて、みんな死んでしまったの。私はなんとか逃してもらい、ここまで来れました。でも、さっきの追っ手に見つかってしまい、そこを貴方様に助けて頂いたのです。なぜ、こんなことになってしまったのか…。私が住んでいた国は、魔族と共存していたのに。」


「魔族と共存!?そんな事できてたの?」


「唯一魔族と共存できた国でした。あまり知られていないのですが、魔族にも、人間よりの共存派がいるんですよ。人間と争いを起こそうとするのは、実は支配派の者達なんです。」


そうか、じゃあ魔族っていっても悪い奴ばっかじゃないってことか。あまり敵視しすぎない方がいいか。


「そんないい国がどうして。いや、可能性としては、支配派がなにかしたかもしれないな。」


「私も、そう思います。証拠はないですが。」


「魔族と仲良くできる夢のような国を滅ぼすなんて気に食わないな。いっちょ、国取り戻しに行くか。」


「…え?」


ルナはキョトンとした顔をしている。

そして、可愛い。

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