第37話 かかとからのサイン
やめないで、と言われたものの、女性同士の経験がないノンケ相手にどこまで踏み込んで良いのかわからず、都度確認するしかないか、そんなことを考えながら彼女の指を咥える。
くちゅ、くちゅ、ちゅぽ…その音に沈みそうになった時、いつの間にかお笑いバラエティに変わっていたテレビから、どっと大きな笑い声が聞こえた。
「テレビ、気が散るなぁ。消して良いです?それとも、聖子さんはテレビを見たまま、跪いて色んなところ舐めることもできますが。どっちが良いです?」
「何それ…。」
斉藤が吐息混じりに返す。
「テレビを消して、向かい合ってこのまま続けるか、テレビ付けたまま、膝とか太腿とか愛撫するか、どっちもエロくて興奮するシチュエーションなので、どっちかがいいです。」
「私に選ばせるの…?」
「聖子さんがより気持ち良くなれる方が良いですもん。」
よく分からない、どっちでもいい、と彼女から投げやり気味な回答が返ってきた。
「じゃあ、どっちもやってみましょうか。」
テレビを着けたまま、再び彼女の前で膝立ちをする。バスローブをそっと剥ぐと、真っ白で張りのある太腿が現れた。彼女の左膝にキスを落としながら、左手で太腿を愛撫する。相変わらずテレビからは騒がしい音声が流れており、彼女の声はほぼ聞こえない。しかし、それがかえって今の「下僕的状況」を実感させる良いスパイスとなった。
舌先で内腿をなぞりながら、いつの間にかそうなっていた、それくらいの違和感のなさで、彼女の太腿の間を私の身体が割っていた。舐め上げた内腿の先に、むわっとした空気を帯びた、彼女の陰部が顕となる。
「…履いてないんですね。」
腿の間から、彼女を見上げて言う。
「バスローブって、そういうものでしょ。」
恥じらいと快感が入り混じるような甘い声で、彼女が答えた。
「あぁ、もう…。凄くエロいです。たまんない。触っても良いですか?」
そこは…、と一瞬躊躇の色が見えた。間髪入れず、
「聖子さん…ガマンできないです。ねぇ、ダメ?」
彼女の下腹部から内腿−−陰部の周りを指と舌で切り取るかの如く、なぞりながら窺う。んっ…という声が漏れるも、返事はない。
「聖子さん、垂れてきちゃってる…。はぁ、エロい。ダメ、ガマンの限界。嫌なら言って下さいね。」
彼女の陰部に、顔を埋めた。
「っ…!触るって言ったじゃん!」
「『舌で』、触ってます。」
彼女から垂れた愛液を掬うべく、入り口から突起へと舐め上げる。
はぁっ!と彼女から大きな吐息が漏れた。
「あぁ…やばい。聖子さん、かわいすぎますよ。どんどん溢れちゃう…。あぁ、どうしよう。こんなに誘われて…私、どうにかなりそう。」
舌の力を抜き、彼女の突起を口に含む。口を離し、舌先で優しく撫で、キスをする。
ああっ!何これ!んっ、大きくなる彼女の声に同調するように、彼女の腰がピクピクと動いている。
いつの間にか彼女の両脚は私の肩に掛けられていた。意識的なものかはわからないが、私の背中を両のかかとでギリ、ギリ、と押す。まるで、もっと、もっと、と訴えるかのように。
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