第14話
☆☆☆
それからテスターが2人の遺体を引きずっていく音が聞こえてきて、静寂が訪れた。
耳を済ませてみても、外になんの音も聞こえない。
「誰か助けて! ここにいるの! 誰か!!」
声がかれるほど叫んでも、あたしの声は届かない。
あたしは血にまみれた倉庫の中で絶望を感じていた。
まさかずっとこのままここに拘束され続けるなんてこと、ないよね?
床に広がる2人の血に、あたしは唾を飲み込んだ。
テスターはどうしてあたしだけ後回しにしたんだろう?
2人のことは殺してしまったのに。
「誰かー!!」
あたしの声はいつまでもむなしくこだまするのだった。
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