第23話

 


 夜、寝苦しく、中々眠りに入る事ができなった。気持ちが焦り、まるで運動した直後のようだった。


 冷蔵庫にあるポカリスエットでも飲もうと思い、キッチンまで行った。父さんがテレビを着けっぱなしで寝ていて、顔が黄色になったり青になったりしていた。僕はポカリを2杯飲み、テレビを静かに消して家の外へ出た。


 廊下は風が入り込み、肌寒かった。マンションの外へ行き、歩いていると、僕は神社へと向かっている事に気付いた。


 頭が体においついていない。神社までの道は暗く、懐中電灯を持って来ればよかったと思ったが、足は速度を緩めない。ほぼ無意識で歩き、神社へと着いた。辺りは暗さを極め、そんな中、訳なく池へとたどり着けたのは不思議だった。そして首くくりの木へと向かう。


 何やら音がする。耳を澄ますと、土をシャベルか何かで、掘り起こすか、埋めるかの音だとわかった。僕はそっと近づいた。


 やはりそうだった。誰かが土を掘り返していた。僕は木の陰からそれを見ていた。まさかと思ったけど、そうだった。上坂だった。


 上坂は突然こちらを向いた。僕は金縛りにあったみたいに、顔をそむけることもできなかった。


「・・・何しているんだ?」僕は声を絞り出した。


 そこに立っていたのは上坂ではなく、ツクモだった。


「ツクモ!!なにしているんだよ。今までどこにいたんだよ」


「埋めていた所だよ」


「何を・・・?」


「これだよ」


 ツクモが取り出したのは、骨だった。ドラマで見るものとは違い、三日月のように白く鋭かった。


「えっ」


「まだ足りない、彼らはあと2体いると言っている」


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