第4話ピーキュー5分クッキング

「5分クッキングの時間がやって参りました。今日は、よだれ鳥です。テキストは36ページです。今日の講師は辻村調理専門学校の金子先生です。金子先生、宜しくお願いします」

「はい。金子です。今日も朝起きたら朝立ちしていた金子です」

「……せ、先生、さっそく今日のよだれ鳥の方を」

金子は、アナウンサーの高田の体を舐めるように見回した。

「高田さん、あなた、昨夜旦那さんとしたね?」

「な、何を……?」

「足元にコンドーム、落ちているよ!」

「あらやだ、だ~れ~?こんな、イタズラしたの?」

「高田さん。認めちゃいな。中身タプタプじゃん」

「わ、私は昨日はしていません!」

「ま、これは、後からタレに使いましょう」

「何を?」

「精液を!」

「……先生、真面目にして下さい。スポンサーのピーキューさんに悪いです」

高田は鶏肉の半身に片栗粉を付けて、油で揚げ始めた。


「ははぁ~」

「どうされたんです?金子先生」

「僕さ~、もう45なのよ!45!まだ、童貞」

「料理と何の関係が?」

「いい質問だね、高田君」

「料理は性欲!愛情なんかじゃない!料理は性欲!」

「……ち、ちょっと意味が……」

「今夜、どうかな?僕の筆下ろしに?」

「結構です。先生、タレの方を」

金子はボールを用意し、醤油、酒、みりん、そして……

「高田君、このボールに君のヨダレを入れなさい?」

「は?」

「は?じゃないよ、ヨダレだよ、ヨダレ!」

「汚ないです」

「何を言ってるの?ヨダレ使わないで、よだれ鳥なんて作れないよ!」

「先生、根本的な所が間違っています」

「つべこべ言うなら、オレのヨダレだ!」

金子は、ボールに自分のヨダレを垂らし、揚がった鶏肉にタレをたっぷりかけた。

「高田君、味見したまえ」

「いやです」

金子は無理やり高田の口を開き、よだれ鳥を口の中に突っ込んだ。

「!!……先生、美味しい!」

「ほらね、君はどうやら、レイプ願望が、、、グハッ!」

金子は床に倒れ込んだ。背中には、包丁が刺さっていた。

高田は、取り押さえられ現行犯逮捕された。


数ヶ月後。


「さて、ピーキュー5分クッキングのお時間です。今日の講師は辻村調理専門学校の金子先生です。宜しくお願いします」

「うむ。宜しく」

「今日の料理は岐阜では有名な、下呂げろまんじゅうです」

金子は、ニヤリとした。

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